主観客観

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安心して駅を利用できるように

2011年2月3日

 線路に転落した男性を助けようとした韓国人留学生とカメラマンが亡くなった事故から丸10年がたった。転落事故への対策の一つにホームドアの設置がある。国土交通省は再発を防ぐために全国の鉄道事業者に設置を求めてきたが、費用の問題や停車位置の精度向上など技術的な問題、車いすなどが通行できるスペースを確保するための改良工事が必要なことなどさまざまな問題があり、設置は進んでいない。2011年1月には全盲の男性が駅のホームから誤って線路に落ち、直後に通過した電車にひかれて亡くなるという事故も起こってしまった。もしホームドアが設置されていれば事故は防げたかもしれない。

 国土交通大臣は1月25日付けで鉄道事業者のホームドア等の設置に向けた検討状況を把握するために、各地方運輸局を通じて、鉄道事業者に対し検討状況や具体的な整備計画などを提出するように要請、また、鉄道事業者間で情報交換・知見の共有を行い、具体的な解決策を検討するために、「可動式ホーム柵の整備促進等に関する検討会」を設置した。

 鉄道各社も業績の厳しいなかであると思うが、危険性があるとわかっていて放置していてはいけない。ホームドアの早期の設置が求められる。ただ、設置したからといってすべての事故がなくなるわけではない点を指摘したい。ホームドアを設置したことにより、ホームドアあるいはホームドアと車輌の間に挟まれる事故などが新たに発生する懸念もある。そのため、ホームドアに加えて駅員やボランティアによる障害者への介助や利用者同士の助け合い、呼びかけ合いも必要なのではないか。

 どんな対策をしたとしても、事故は完全になくなるわけではなく、誰の身にも降りかかる可能性がある。国、鉄道事業者、利用者ともに安全について考え、誰もが安心して利用できる駅を目指していきたい。

(撫子)


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