主観客観

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激走する市民ランナーをみて……

2011年3月3日

 先日の東京マラソンで日本人トップとなった市民ランナー川内優輝選手のゴールシーンが強く印象に残っている。TVやネットで何度も報道されているせいだけではない。あのゴールシーンだけを見ても2時間8分の激走ぶりがうかがえ、また、その形相からは妙に新鮮さと懐かしさを覚えた。

 最近のスポーツは、競技者を含めてその内容もきれいに格好良くなっているように思う。自分を振り返ってみても、子供の頃はそれこそがむしゃらに体を動かしていたが、最近ではそんなことも少なくなり、周囲からの見た目を気にしていたりすることもある。これには努力や苦労を周囲にひけらかさないことを美徳とする日本の土壌が影響しているだろうし、結果さえ出せば良いという風潮が社会全体で強まっていることとも無関係ではないだろう。
 緻密に計算された限界ギリギリの努力、内心では必死のパフォーマンスもできるだけスマートに格好良くみせて、ポーカーフェイスで通す。これが悪いわけではないが、その過程を素直に伝えることが周囲はもちろん、自分自身をも変えることにもつながるだろう。何事においても、真剣に取り組む姿は人の心を打つものだ。

 覆い隠さずに、素直な自己表現を心掛けることも、社会を大きく動かすきっかけとなるかもしれない。
 最近の社会は無縁や孤独などで表現されることが増えている。人とのかかわりがネット社会で急速な広がりをみせていることに戸惑うことも多いが、足元に目を向けて、自分が住んでいる、働いている社会の中で自分を発信していくという地に足をつけた地道な取り組みも重要だろう。
 地域社会だけでなく、家庭の中、企業の中でも同様なのではないか。また、不信を極める政治の舞台でも、ぜひ国民に向けて真剣で誠実な取り組みを期待したい。

(大和)


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