主観客観

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自粛より消費が支援につながる

2011年4月5日

 3月11日に東北地方太平洋沖地震が発生した。マグニチュード9.0という日本の観測史上最大で、世界でも類をみない大規模なものであった。さらに、大津波の発生、原子力発電所の事故など、日本社会に重大な影響をもたらす災害となった。今回の東日本大震災で亡くなられた方には謹んでご冥福をお祈りするとともに、被災された方には心よりお見舞い申しあげます。

 東日本大震災は経済活動においても大きな影響を及ぼしている。TDB景気動向調査(2011年3月)では景気DIが前月比3.8ポイント減となった。これは、リーマン・ショック後(2008年12月)の同4.1ポイント減に次ぐ悪化幅である。とりわけ、「旅館・ホテル」は同12.8ポイント減となり、全51業種で唯一、過去最低を記録した。また、レジャー関連も大幅に悪化したほか、ファッション関連やコンビニ・百貨店などの小売も大きく悪化した。震災で生産や物流体制に被害が出たことなどに加えて、不要不急な消費を控えるという過度な自粛ムードも背景になっている。

 今の時期、心情的に自粛したくなるのが人情だろう。ただ、すでに自粛ムードによって東北経済にも悪影響が出始めているという。また、復興支援をしたいと考えている被災地域以外でも、売り上げの低迷が長引けば支援する力が弱まってしまう。特に団体や組織単位での自粛が続いているが、やはり、わずかずつでも消費をした方がよい。例えば、今は花見の時期だが、一杯だけでも東北のお酒を飲んでみる。イベントならば義援金や支援金の呼びかけを同時に行うことなど、たとえそれが微力なものであったとしても目に見える形となっていれば、少しでも気持ちを消費に向かわせる助けとなるだろう。

 地震や津波は天災であるが、自粛による経済活動の抑制は人災といえる。経済的二次被害である。顔で笑って心で泣いて。易きに流れず、消費をすることもまた被災地支援の一つである。

(なんとか王子)


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