主観客観

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私の税金の使い道

2011年8月3日

 認定特定非営利活動法人制度(NPO制度)が6月に改正され、税制上の優遇が受けられる認定要件の緩和と、寄付金税額控除制度の成立が行われた。今回の改正は大震災によって、あちこちで見られたさまざまなNPO活動が認められたことによる改定であるともいえよう。

 現在、NPOは約4万3,000法人あるが、そのうち税制上の優遇が受けられる「認定NPO法人」数は231法人(2011年8月1日現在)と全体の0.5%にとどまっている。また、資金面でも寄付に馴染みの薄い日本では寄付金も集まりにくく、大多数のNPO法人は財務上厳しい状況にある。今回の改正では、認定条件の緩和はすでに6月30日からはじまっており、「認定NPO法人」への寄付金税額控除も平成23年分以降から適用される。今後、認定数が増え、寄付金も集まるなど各認定法人の資金繰りに余裕ができれば、今まで以上の活発な活動が期待される。

 税額控除が適応となる寄付には、今回適用となった認定NPO法人のほかに、地方公共団体への寄付(ふるさと納税)や日本赤十字社など多岐にわたっている。税額控除は数千円(寄付金の種類によって異なる)以上の寄付であれば、納税額に応じて住民税や所得税の控除対象となる。この控除分が「自分で納めた税金の使い道を決められる部分」と言えるだろう。一定額以上が控除対象となるため、普通に納税するよりはやや出費は増えるが、自分の故郷や好きな地域、共感した運動などに直接支援するこの制度をぜひとも活用したい。

 通常であれば、自分が納めた税金は、国民や住民としての意見を持つことはできたとしても使途は指定できず、実際に使い道を振り分けることは難しい。しかし、これらの寄付金制度を使えば、どこにお金を使って欲しいかを自分で選択することができる。例えば、自分の税金を震災復興の運動をしている認定NPO法人へ、被災地へ、と願う人にとっては利用しない手はない。100円募金などと違い、多額の寄付となると足がすくむ人も多いかもしれないが、この制度は「寄付」のハードルを大きく下げている。

“個人の自由で行う寄付なのだから、税額控除をするのは良くない”という意見もあるにはあるが、金額を集めたいと思う募集団体側としてみれば、国が寄付のハードルを下げてくれているのなら、ぜひ、この制度を利用して多くの人に寄付をして欲しいと願うところだろう。 私の税金は、東北地方の太平洋沿岸地域のとある市町村の産業振興に使われる予定である。微力ではあるが復興の一助になればと思う。

(小夏)


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