主観客観

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防災の日

2011年9月5日

 9月1日の防災の日、全国各地の行政や企業、学校などで防災訓練が行われた。今年は3月に東日本大震災が発生したことで、大規模災害を想定して例年にない規模や内容で実施したところも多く、警視庁は都内の主要幹線道路97カ所を一斉通行止めにし、都庁は1,600人の職員が徒歩で出勤するなど大がかりなものであった。

 今回の全国的な訓練の報道をみて、人々の自然災害に対する意識の高まりを実感したが、同時に、日常的な取り組み事例の紹介があまり目につかなかったのは残念だった。
 予算を増額して年1回の大規模訓練を実施することも大事だとは思うが、今回の震災で学んだことは災害そのものの恐ろしさだけでなく、何事も想定を超える可能性があるということではなかったか。

 著名な防災工学者で、「釜石の奇跡」でも話題となった群馬大学大学院教授の片田敏孝氏は、防災の3つのポイントを挙げている。

1.想定にとらわれるな
2.最善を尽くせ(自分で判断して行動せよ)
3.率先避難者たれ

 これは私の地元に来られたときの講演での発言だが、大規模で組織化された訓練だけでは、いざという時の備えにはならないのではないかと思うようになった。
 私のこれまでの避難訓練体験も指導者の指示に従う集団行動であったが、震災時の釜石では、中学生が教師の避難誘導前に自ら周囲に避難を呼びかけながら、近隣の住民や小学生たちを巻き込んで津波から逃れていったという。

 自主性を持ち、かつ団結と助け合いの精神が大切ということだろう。
 改めて自分の回りを見渡すと、地元の自治会では防災や防犯、自動車事故への注意喚起などの標語を街中に掲示しており、夕方から夜にかけては複数の大人達が蛍光ライトを手に持ちつつ、拍子木をたたきながら「火の用心」を呼びかけて、街を巡回している。季節ごとのイベントも多く、横のつながりも強い。
 大規模な防災訓練の報道をみながら、こういった普段の取り組みの大切さも見直し、いっそうの推進を図っていくことが重要だと感じた。

(大和)


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