主観客観

最新調査結果はこちら

正しい使い方だからこそ得られる安全性

2011年10月5日

 昔ながらの暖房器具、石油ストーブ。熱せられる天板では調理も可能であるうえに、電気、ガス要らずと言うことから、災害用やこの冬の電力供給不足などを受けて、消費者に見直されている。メーカーも増産対応をしており、売り込みをかけている。
 わたしも、実家では石油ストーブを使用していたので、愛着もあり、天板では湯沸かしや煮物のみならず、焼き芋などおやつもよく作った。火にあたっていると、赤外線効果なのかポカポカと身体の芯から温まる気がしたものである。

 しかし、同時に石油ストーブの危険性を考慮に入れ、常に注意して使用していたように思う。特に、気密性の増している現代の住宅においては、一酸化炭素中毒の危険性はさらに高まっており、こまめな換気を欠かすことはできない。一酸化炭素は無臭であり、気が付くと中毒状態に陥るという。死に至ることも少なくない。また、ストーブ自体も高温状態になっているため、乳幼児やペットなどが決して触れることのないように注意することも必要だ。また、消し忘れや調理している鍋の噴きこぼれによる火災の危険性などもあり、賃貸住宅では、石油系の暖房器具を禁止されているところも多い。

 利便性の高い機能が次々と発明されることにより、便利な暮らしに慣れてしまった現代の人びとは、「注意する」という意識が低下しているように感じる。ガスコンロの自動消火機能や、クルマの対人衝突回避システムなど、生活安全設計はあらゆるところで進んでおり、これらの安全機能の向上自体は社会にとって非常に有益であると思う。しかし一方で、人びとの注意力の衰えを危惧せずにはいられない。火災防止や換気機能などがついた他の暖房器具と同様の心づもりで使用すると危険性が高く、消費者に石油ストーブを敬遠する動きが強いときもあった。
 何事でも生活のどこに危険性が潜んでいるのかを把握しておけば、大抵の生活事故は防げる。石油ストーブも正しい使い方をすれば、非常に有用な暖房器具である。要は使い方の問題なのだ。昔のモノを見直すときは、それがどのように使われていたのかも同時に考慮して使用しなくてはならない。今後の石油ストーブの使用世帯の増加とともに、事故件数が増えないことを切に願う。

(小夏)


今月のトピックス・主観客観に戻る
最新調査結果はこちら

このページのトップへ

このサイトについて  サイト利用規定  プライバシーポリシー  免責事項  サイトマップ
Copyright (c) 2002- TEIKOKU DATABANK, LTD. all rights reserved.