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メンタルヘルス対策の浸透を

2011年11月4日

 先日、友人が仕事を辞めた原因がうつ病であったことを知った。今では回復し、再就職したとのことであったが、非常に驚いた。友人は仕事に関係するときのみに、出勤時に立ち上がれないなどのうつの症状が出ていたらしく、うつ病であった期間にも会っていたのだが、まったく気が付かなかった。

 近年、うつ病患者は増加傾向にあり、最近ではうつ病を題材とした映画が放映されるなど、うつ病に関する認知や理解は進みつつある。このような状況のなか、厚生労働省は労働安全衛生対策をより一層強化するため、事業者に対し、すべての従業員にメンタルヘルス対策を義務づけることを決め、臨時国会に労働衛生法の改正案を提出することとなった。

 改正案では「1.医師または保健師による従業員の精神的健康を把握するための検査を事業者に義務づける。2.検査結果は医師や保健師から従業員へ直接通知し、本人の同意を得ずに事業者に提供することはできない。3.従業員は希望すれば医師の面接指導を受けられ、事業者は面接指導を申し出た従業員に対し不利益な扱いをしてはならない。4. 事業者は医師の意見を聞いた上で、必要であれば勤務時間の短縮や業務転換など、適切な就業上の措置をとらなければならない。」としている。

 平成19年労働者健康状況調査によると、心の健康対策に取り組んでいる事業所の割合は33.6%で、前回(平成15年)の23.5%より増加している。規模別にみると、300人以上の規模では8割を超えているが、規模が小さくなるほどその割合は低くなっている。今回の法改正が行われれば、メンタルヘルス対策を行う企業が増加し、うつ病患者の減少、復職へのサポート強化などが期待される。

 うつ病は誰でもかかる可能性がある。また、一度かかってしまうとすぐに治る病気ではない。予防対策、復職のための制度作りなどの進展が望まれる。いまだ偏見の目もあり、職場や家族の理解、サポートも必要だ。メンタルヘルス対策の義務化が形式的なものにならず、浸透していくことを期待したい。

(撫子)


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