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学校教育のIT化の遅れ

2011年12月5日

 中学3年の愚息は身長156cm、体重45kg、文部科学省が毎年調査する「学校保健統計調査」では中学3年男子の平均は身長165.1cm、体重54.4kg、学年でもベスト5に入るほど小柄である。律儀にも毎日リュックに学校の教科書、参考書、辞書、ノートを詰めて、学校と自宅を往復している。先日、その重さを量ったら15kgもあり驚いた。体重の3分の1もある荷物をせっせと毎日担いで自宅と学校を往復しているのだ。戦時中、陸軍の歩兵は毎日30kgを越える荷物を持って従軍していたわけだから、それに近い負担である。自分の体重70kgに当てはめると23kg、これでは通勤は無理だ。自身が学生だった頃は、教科書を自宅に持って帰っていた記憶はなく、そのマジメさが理解できない。

 いつかテレビで、海外の子供たちが学校に通う際に皆が同じキャリーバッグで通学している姿をみた。骨格がまだしっかりしていない子供にとって、その体格形成に悪影響を及ぼしているのではないかと心配し、「キャリーバッグでいったらどうだ?」と親ばかぶりを発揮し進言しても、聞き入れられなかった。難しい年頃になった。

 政府は現在、ICT(情報通信技術)を活用した「21世紀にふさわしい学校教育の実現」を掲げ、2020年までにすべての小中学校の児童・生徒にPCを使わせることを目指している。その中ではタブレットPCによるデジタル教科書への移行も含まれている。
 デジタル教科書に移行すれば、関連する特定の業界にとっては痛手だが、用紙、インク、印刷、物流、各家庭での廃棄収集にともなう多くの過程で合理化が可能となる。学校で小テストなどのテスト類を作成する教師の労働時間の短縮にも繋がるだろう。また、生徒も毎日、学校で定められた教科書、資料、辞書類を持ち歩く必要がなくなり通学時の負担が減る。それだけでなく、間違った問題など学習進度の遅れを理解し、効率的に学習することが可能となるはずだ。

 学校教育において今もっとも必要なものは、IT化の遅れだと考える親は多いはずだ。
 ゆとり教育は頓挫したが、ゆとりを生み出すものが何なのかを考えた際に、自ずとたどり着くのは、早急に学校教育のIT化の遅れを是正することに他ならない。

(寅彦)


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