主観客観

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放射性物質の基準値引き下げで厳しい見通し

2012年1月11日

 わかさぎ釣りのシーズン真っ只中、関東のとある湖にわかさぎ釣りに出かけた。寒いなか半日以上も湖上で揺られながら釣り糸を垂れていたが釣果は今ひとつ。帰りに管理事務所に今日の釣果を聞くと昨シーズンの3分の1ぐらいとのこと。自身の腕をないがしろにして釣れない理由を聞くと、夏場が高温だったことでふ化が進まなかったことと、わかさぎの天敵であるブラックバスやブルーギルなどの外来魚が増加しているとのことであった。

 また、お客さんが減っているということも嘆いていた。
 道中の渋滞のため予約時間を過ぎての到着となった。例年であれば予約時間を過ぎたらキャンセル扱いとなり、予約のない当日客にボートが割り当てられるのだが、今回はその予約時間を過ぎても空きがあったことからも納得できた。
 釣果が少ないことによる釣り客の減少以外に、放射能汚染の問題もあるようだ。同湖も解禁前に放射能汚染の数値データを公表しており、調査結果にも影響のない数値がでているが、放射能に敏感になっている方も多いかもしれないと付け加えていた。

 財団法人食品流通構造改善促進機構がまとめている食品の放射能検査データをみると、わかさぎの放射能検査データ71件のうち、暫定規制値を超えているものが9件あった。
 放射能の半減期は、放射性ヨウ素の8日間に比べ放射性セシウムは約30年間と長い。湖では、川や山からの流出入はあるが、海や川のように広く拡散することなく、ある程度、閉鎖されたなかで生態系が循環し営まれることになる。特にわかさぎなどの小魚類は、フライにして丸ごと食べることが多く、セシウムの体内への蓄積を懸念する釣り人もいるようだ。

 厚生労働省は食品に含まれる放射性物質の基準値限度を2012年4月に現在の5分の1に引き下げ年間1ミリシーベルトと国際的な基準にすることを検討しており、食品の基準値はより厳しさを増すこととなる。農・林・水産業および関連する食品を扱う業界にとって、より厳しい1年となりそうだ。

(太公望)


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