主観客観

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求められる少子高齢化社会に対応した改革

2012年2月3日

 国立社会保障・人口問題研究所は、2012年1月末に全国将来人口推計の結果を公表した。それによると、出生中位推計では、日本の人口は2010年の国勢調査による1億2,806万人から、2060年には8,674万人となり、50年間で人口は4,132万人(当初人口の32.3%)の減少が見込まれる。
 日本から関東地方の1都6県(人口約4,200万人)分の人口が減少するのに等しいという衝撃的な結果となった。また、同時に少子高齢化が進行し、14歳以下の人口の割合は2010年の13.1%から2060年には9.1%に減少する一方、65歳以上の人口の割合は23.0%から39.9%に増加し、2.5 人に1人が高齢者となると推計される。

 人口の減少や少子高齢化問題は、日本経済の縮小や社会構造の変化に対応するため、さまざまな制度を大幅に変更する必要がある。しかし、人口の減少や少子高齢化は以前から問題となっていたにもかかわらず、社会保障制度や少子化対策などについて抜本的な対応がとられてこなかった。人口の減少や少子高齢化を食い止めるためには、対処療法のような対策ではなく、長期的な視点で子どもが増える仕組み作りをしなければならない。

 最近では、待機児童の解消など次世代の子育て支援と幼児教育振興のため、「幼保一体化」について議論されていた。しかし、子育て施策を所掌する「子ども家庭省」の創設は、将来の検討課題として見送られた。幼保を一体化した新型施設である「総合こども園」を創設するとした案はまとめられたが、当初目指していた所管官庁の一元化、幼稚園と保育所の統合はともに事実上先送りされた。

 今こそ改革が求められているにもかかわらず、先送りばかりでは、人口の減少に歯止めがかからない。現状のままでは、将来や子育てに不安が残る。また、今後も大幅な制度変更には利害関係が複雑になり、議論に時間がかかるだけでなく、利害関係者の対立などから抜本的な改革に至らないことも懸念される。こんな時こそ、力強いリーダーシップによる改革が必要なのではないだろうか。

(撫子)


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