主観客観

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いまもっとも求められる女性の労働環境整備

2012年9月5日

 厚生労働省が8月30日に発表した「平成22年社会保障を支える世代に関する意識等調査」により、未婚率の上昇が改めて浮き彫りとなった。30歳代男性の未婚率は非正規労働者が75.6%で、正規労働者の同30.7%に比べて倍以上であり、30歳代女性では非正規労働者の同22.4%に対して正規労働者が同46.5%と高水準であった。
 今年6月に内閣府から発表された「子ども・子育て白書」においても、生涯未婚率の上昇(男性20.1%、女性10.6%)が指摘されるなど、経済的閉塞感の長期化や価値観の多様化などを背景として、日本はますます少子化とそれにともなう労働力人口の減少が進むとの懸念が広がっている。

 こうしたなかで、本日(9月5日)プレスリリースしたTDB景気動向調査の特別企画「人材活用の多様性に関する企業の意識調査」では、企業が若年者にとどまらず、女性をはじめ高齢者や外国人の活用までを意識した採用を行っていることが明らかとなった。
 業界によってそれぞれ活用の度合いに差はあるものの、多くの業界で優秀な人材の獲得やモチベーションの向上、コスト削減などにもつながっている。

 今回の特別企画調査結果は、企業がすでに人材確保や技能継承などを目的とした取り組みを強化していることを示している。リーマン・ショック以降、暗い話題が多かった特別企画調査だが、今回は久しぶりに先行きにも明るい兆しが感じられる。
 将来への労働力不足に対する懸念は、いずれ、取り越し苦労のような話として済ませることができるのではないかとさえ思う。少子化の急速な進行を一定期間内に収めることができれば、縮小均衡の先には、ゆとりある成熟社会を獲得できる可能性もあるのではないか。

 ただし、そのために不可欠なのは出産や子育て環境を含めて女性がそれぞれのライフステージにおいて、社会で活躍できる環境を整備することである。
 もちろん、労働環境を整備すれば十分という単純な問題ではないが、これをなさずして少子化からの転換などには到底及ばず、内需縮小→雇用・所得減→消費減というような悪循環から抜け出すことも困難である。
 行政によるこれらに対する取り組みはまだまだ足りない。人口減少と人口ピラミッドの変化を直視し、女性の要望に耳を傾けて、政府や地方自治体が本気で政策に取り組んでいくことを切に願う。

(大和)


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