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M&A日本市場の動向を読み解く

2014年7月3日

 M&A助言業務を手がける独立系大手レコフの関係会社であるレコフデータが提供する「レコフM&Aデータベース」から、日本のM&A市場の動向を読み解いた。

 トレンドとしては、「日本企業による外国企業買収(※IN-OUT)の大型化」と「日本企業が買い手となる案件(IN-OUTおよびIN-IN)の件数増加」が挙げられる。

 2006年に発表されたJTによる英ギャラバー社(世界中で展開する大手タバコ会社)の買収は、買収金額2兆2,530億円にのぼった。この頃からIN-OUTの大型化が顕著となり、2012年にはIN-OUTの年間件数も515件と過去最大を記録。翌2013年は499件とわずかに前年に届かなかったものの、2014年の第1四半期(1〜3月)で既に132件と、最多となった2012年を超える勢いで活発化している。

 また、2012年のM&A1,848件におけるIN-OUTの構成比を見ると、件数自体は515件と全体の3割程度にとどまるが、金額においては買収総額(12兆2,727億円)のうち7兆6,157億円と6割程度を占め、IN-OUTの規模が非常に大きいことが分かる。さらに、今年1月のサントリーホールディングスによる米ビーム社(バーボンウイスキーの世界トップメーカー、買収金額約1兆6,500億円)の買収発表が記憶に新しいところだが、2014年第1四半期の買収金額が前年同期比で277.1%増加していることからも、1件あたりの案件規模の大型化が加速していることが分かる。

 日本のM&A市場全体の件数は2006年の2,775件をピークに、国内需要が成熟したことなどから減少。その後M&Aがより一般的・日常的なものとなったことから、全体件数は2011年を底に増加に転じており、その主な要因は全体の7割程度を占めるIN-INの増加が顕著になっていることが挙げられる。2014年第1四半期の件数が前年同期比で26.2%増加している背景には、経営者の高齢化による事業承継への売り手側ニーズとともに、業績回復による規模拡大や新分野進出といった買い手側ニーズの双方が高まっていることに起因していることが考えられる。

※レコフM&Aデータベースでは、日本のM&Aマーケット市場全体を3つに分類
 IN-OUT=買い手:日本企業、売り手:外国企業
 IN-IN=買い手:日本企業、売り手:日本企業
 OUT-IN=買い手:外国企業、売り手:日本企業

(星月)


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