主観客観

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ブランド価値創造について

2014年10月3日

低迷する国内新車販売
 日本自動車販売協会連合会と全国軽自動車協会連合会が9月4日発表した8月の新車販売台数は、前年同月比9.1%減の33万3471台となった。消費税増税前の駆け込み需要の反動減と景気の先行き不透明感を背景に、高額な耐久消費財であるクルマの購入が見送られていることが理由とみられ、本格的な販売の回復には道半ばといったところだ。

 一方、欧州高級車ブランドであるメルセデス・ベンツやアウディは前年同月を上回る販売を記録するなど、売れるブランドとそうでないブランドの二極化が進んでいる。  

「ブランド価値」は1日では作れない
 メルセデス・ベンツやアウディなどに代表されるドイツ車の「ブランド価値」は国内においても高く評価され、そのブランドは広く浸透している。クルマの品質や性能という点では、日本車も決して負けてはいないが、「ブランド価値」という点では、ドイツ車に一日の長があるといえるだろう。「ローマは一日にして為らず」という格言のとおり、「ブランド価値」の創造は、長い歴史の積み重ねのなかで培った技術力のほか、安全性や操作性などモノづくりに対する哲学が消費者の共感と信用を勝ち取り、結実したものといえる。

 先日、タイのホテルでバンコク名物ともいえる大渋滞の道路を眺めていて、気になったことがある。以前は日本車ブランドが多くみられ、日本車がある種のステータスになっていたようだが、最近では真新しいドイツ車がひときわ目立つようになっている。また、ホテルのエントランスにも黒塗りのドイツ車が鎮座していたが、残念ながら日本車はみられなかった。貧富の差の拡大は、タイ国民の対立の原因ともいわれているが、富の象徴として高級車が顕在化しているのは紛れもない事実のようだ。

 労働人口の増大により購買力が高まる新興国における高級車の販売戦略は、ブランドの構築と訴求が大きなカギを握るものと思われる。日本人として日本車ブランドの今後の世界展開と飛躍を期待したい。

(フィリップ・小虎)


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