主観客観

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今時ランドセル事情

2014年11月6日

 ランドセルの購入を年長児の11月までに済ませる家庭が約6割というデータがある(園児とママの情報誌「あんふぁん」調べ)―。

 ある日、20〜30代の既婚女性を対象とした別の雑誌を眺めていると、ランドセルを特集したページが目に付いた。その雑誌は8月号で、当時はまだ梅雨も明けない7月初旬のこと。来春の新・小学一年生に向けて9カ月も前から購入を考えるのかと驚いていたら、人気のデザインや色は品切れになってしまうため「今がオーダーしどきです!」と、誌面では乗り遅れないために購入に向けて早く動くことをすすめていた。

 ランドセル商戦は、年々前倒しが進んでいる。かつて年明けから始まったランドセル商戦が、ここ数年は夏場に定着している。背景にあるのは少子化だ。ランドセルは祖父母が孫への贈答品として購入することが多くなったため、祖父母と孫が集うことが多い夏休みやお盆休みの時期を商機ととらえ、百貨店や大手スーパーは早い仕掛けでシェアを確保しようと、あの手この手を打つ。

 流通大手のイオンは、ランドセルの商品数合計を過去最多の約100種類とし、プライベートブランド商品では高価格帯の品ぞろえを増やし、前年並みの約30万個の販売を計画。5月末から一部店舗で販売を始め、最初の購入のピークとなる7月下旬には全国計約500店で販売を開始した。少子化の影響で子供の数は減っているが、かわいい孫や子供のためにランドセルにお金を惜しまない傾向は根強く、安定した市場となっているため小売り各社は力が入る。

 「ランドセル購入者アンケート」(人工皮革「クラリーノ」を製造販売する(株)クラレ調べ)の2011年調査によると、男児では定番の黒が57.0%とおよそ6割を占め、青系19.0%、紺系15.0%と続き、カラー化の流れは男児では落ち着きを見せている。その一方、女児ではかつて定番であった赤が22.5%と4人に1人にとどまり、代わってピンク系が50.0%と半数を占め、赤に代わる定番色となっている。そしてピンク、赤の後には、青系(12.0%)、紫系(8.0%)、茶系(4.5%)が続き、女児ではカラフルな色が好まれる傾向にある。ランドセルの購入価格(平均)を見ると、2007年の2万8300円から2011年には3万6600円と上昇傾向が続いており、値が張っても孫や子供のために良い物を求める傾向にあるようだ。

 少子化の影響で子供の数は今後も減少が続いていくが、ランドセル平均購入価格の上昇から見ても1人にかける金額は増えていくだろう。消耗品は安さを重視したとしても、長く使う物であるなら多少値が張っても、祖父母や親、子供本人が納得のゆく良い物を求める動きは今後も変わらないだろう。

(月星)


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