主観客観

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お金の使い方

2015年3月4日

 2015年2月24日、日経平均株価は1万8,500円の壁を突破した。2014年10月の日本銀行による追加金融緩和、安倍政権の経済政策(アベノミクス)を追い風に、円安の進行や企業業績の上方修正が相次ぐなど、株価は更なる上値を伺う気配がある。そうしたなか、日頃、書店に足繁く通う私が感じるのは、「手軽に始める株式投資」「今から稼ぐ株式投資」というような、“お手軽に稼げる”、“投資で儲ける”というトーンの個人向け株式投資の指南書や経済誌の特集が本当に増えた、ということである。私をはじめ、会社勤めをする者で「楽をして稼ぎたい」、「投資で一攫千金」と考えたことが無い人はいないと思う。多分に漏れず私もくだんの書籍類を手にとって真剣に眺めたことがある。

 日本銀行の発表によると、2014年9月末時点の日本の家計の金融資産は1,654兆円にものぼる。しかも、そのうち52.6%に当たる870兆円が現金・預金だ。
 1980年代初頭、金融資産規模は400兆円程度であったが、そのうち現金・預金は200兆円を超えており、金融資産における現金・預金比率は50%超の水準であった。その後、約30年を経て金融資産額は約4倍に積み上がっているが、金融資産に占める現金・預金比率は依然として50%を超えている。つまり、大きな資金が、預金口座に眠っているという訳である。この資金を活かすため、「貯蓄から投資へ」の掛け声が一層高まっており、関連書籍が増えているのは、このようなことが背景にあるのだろう。

 ただし、ここで考えたい。果たして、個人が株式投資で儲けることができるのか。
 幸い、知り合いに複数の会社を経営し、不動産や株式への投資を行い、利益や配当で生活をしている人がいるので話を聞いてみたことがある。
 曰く、「株式投資を行っていると話す人の大半が行っているのは、“ギャンブル”だ。そもそも“株価の動き”は、個人(本人)の管理下にはない。“投じたお金がどうなるのか分からない”、“自分自身ではどうにもできない対象”に、なけなしのお金を投じることをギャンブルと言わずなにというのか」というのだ。では、個人が株式投資で儲けることはできないのか。その人曰く、「月に300万円程度の収入があり、投資に回したお金が無くなっても生活に困らないようになってから取り組む方が良い。投資対象をしっかり理解するゆとり(時間面、資金面、情報面など)が持てるようになれば、個人でも儲けることができるようになる」というのだ。
 最後にこんな話もしてくれた。「お金の使い道には、“投資”、“消費”、“浪費”の3つがある。あなたはどんな使い方をしている?」と。物凄い問いかけが返ってきた。改めて、まずは自分の管理下にあるお金の使い方に関心を示そうと決め直した。

(青 磁)


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