主観客観

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自宅周辺の住宅事情から

2015年5月8日

 ゴールデンウイークは北関東にある自宅で過ごした。私は妻と子どもを地方に残し、都内のアパートで一人暮らしをしている。10年前に新設した自宅はお世辞にも都市部とは言えない立地であるが、小中学校を包み込む住宅街のなかにあり自分ではまず満足している。

 連休中、近隣の戸建て住宅に転入した家族があいさつにきた。この近隣住宅には当初、初老の夫婦が住んでいた。7年程前、初老夫婦が遠方に引っ越した後、中年夫婦がこの住宅の新しいオーナーとなった。その夫婦も転居した後、今回、一次取得者層とみられる家族が購入、ここ10年で2回オーナーがチェンジした。大手ハウスメーカーが施工したこの住宅は、経年を感じさせない外観を保ち、郡部の新設住宅よりも高価格で売り出されていた。新たに転入してきた家族は新設ではなく中古住宅を選択した形である。

 国土交通省が4月30日に公表した建築着工統計調査報告によると2014年度の新設住宅着工戸数は前年度比10.8%減の880,470戸となった。とりわけ持家は同21.1%減の278,221戸と大幅ダウン。この調査報告を受けて、消費増税・駆け込み需要の反動減という定型句をクローズアップした報道もあった。

 消費増税が新設住宅着工の先食い現象を招いたのは確かであろうが、注目すべきは今後も同着工数を下押しする材料が山積していることだと感じる。人口減少社会に突入するなか、住宅の供給が需要を上回り空き家の増加につながっている。住宅の耐久性向上は新設住宅着工数の増加にはブレーキ要因になろう。中心市街地や小中学校の近隣などは住宅新設に適した宅地が少なく、耐久性を備えた中古住宅は相応の築年数でも市場性を保持しているようだ。

 私の自宅がある北関東の県では、2000年頃から幹線道路の整備や郊外型のショッピングモールの新設とともに周辺農地が開発され、一次取得者層をターゲットとする新設住宅が立ち並ぶ現象が起きた。しかし、ロードサイド型大型店の新設ラッシュの鎮静に連動するかたちで郊外の宅地開発の動きは鈍化してきたようにみえる。新設住宅着工と関連業界の動向を見守りたい。

(週末高崎線)


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