主観客観

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地震に際しBCPを考える

2015年6月3日

 5月30日夜、小笠原沖でマグニチュード8.1の大地震が発生した。関東地方では最大震度5強を観測し、大きな揺れは2011年3月に発生した東日本大震災を彷彿とさせるものであった。首都圏では電車が一時運転を見合わせたり、関東を中心に約1万3000台のエレベーターが停止したりと、多くの人に影響が及んだ。

 平日の日中に発生した東日本大震災では、電車の運転見合わせにより多くの帰宅困難者を生み出した。それ以降、国土交通省では「大規模地震発生時における首都圏鉄道の運転再開のあり方に関する協議会」を開催し、JR東日本や東京メトロなどの鉄道事業者や関係者を集め、鉄道の運転再開について課題や対応策を検討していた。今回発生した小笠原沖地震は土曜の夜であったことから、東日本大震災と比較することはできないが、首都圏の大動脈である山手線全線が約3時間にわたり運転を見合わせたことは、今後改善の余地があるのではないか、と感じた。安全確保と早期復旧、どちらも欠けてはならないものだからこそ、今回の件を教訓に改めてしっかりと対応策を検討してほしい。

 タイトルのBCPとはBusiness Continuity Plan(事業継続計画)の略で、自然災害や大火災、テロ攻撃など不測の事態が発生した際、事業資産の損害を最小限にとどめつつ、中核となる事業の継続あるいは早期復旧を可能とするために、平常時に行うべき活動や緊急時における事業継続のための方法、手段などを取り決めておく計画である。不測の事態とは、文字通りいつ起こるかわからないものである。BCPの策定を後回しにしていると、もしもの時に有効な手段を打つ事ができず、経営基盤の脆弱な中小零細企業は廃業や倒産に追い込まれかねない。

 地震のほかにも、最近では口永良部島の新岳が噴火したり、箱根山の噴火警戒レベルが2に引き上げられたり、蔵王山に火口周辺警報が発表されたりと、まさにいつ何が起きてもおかしくない状況である。また、これからの季節は台風やゲリラ豪雨なども想定される。普段から万全なBCPを作成しておき、緊急時に事業の継続・早期復旧を図ることが企業経営にとって重要と言えよう。

 

 

(C.K)


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