主観客観

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おもてなしとは

2015年7月3日

 訪日外国人客の増加により、東京を中心にホテルの客室稼働率は高水準で推移している。日本政府観光局によると2014年の訪日外国人は過去最高の1,341万人となり、今後も増加基調で推移することが見込まれる。

 外国人客の増加と2020年に開催される東京五輪を見据え、ホテルの開業や建て替えが進んでいる。2014年には虎ノ門に「アンダーズ東京」が開業し、大手町には「アマン東京」も開業、「星のや東京」も2016年に開業を予定しており、まさに開業ラッシュである。また、「旧グランドプリンスホテル赤坂」跡地の再開発のほか、1962年開業の「ホテルオークラ東京本館」も建て替えが決まり、2019年春の開業を目指す。ホテルオークラの外壁は、海鼠壁仕上げの純日本調の建築であり、ロビーにある切子玉形はオークラ・ランタンの愛称で親しまれており、建て替えを惜しむ声も多い。一方のホテル側は、東京五輪を5年後に控え、建築から半世紀以上が経ち老朽化しているため、今後増加が予想される宿泊客に対応するには建て替えが必要との判断をしたものと思われる。

 日本のホスピタリティの高さを体感することのできるホテルのサービスは今後も注目が高まることが想定される。ホテルのサービスは建物や客室、レストラン、アメニティなどハードの部分の快適さと、従業員の気遣いや心配り、ホテルの醸し出す雰囲気といった目に見えないソフトの部分の快適さがホテルの品格を左右するといえる。超一流ホテルと一流ホテルの差、もしくは一流ホテルと並のホテルの差は、長い年月で蓄積された信頼と品格に対する顧客からの評価といえる。ホテルにおいて、サービスを提供するのは、生身の人間であるため、個人差を極力なくし、高いレベルを保つことが重要となる。一方、サービスの標準化により、マニュアル頼みの接客となり、真のおもてなしから乖離してしまうと本末転倒である。

 先日ソフトバンクがペッパーというロボットを発売し、話題となった。また、長崎のハウステンボスにあるホテルでは、ロボットによるフロント対応やポーターサービスが登場しているという。「あのロボット、なかなか気が利くね」ということになるとホテルとしては差別化の要素が「従業員の資質」から、ロボットに内蔵される「人工知能の出来」に変化するのではと考えてしまう。

 

 

(東京砂漠)


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