主観客観

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嘘をついてはいけません

2016年6月3日

 「嘘をついてはいけません」。幼い頃、親によく言われた言葉だ。親それぞれに大切にしている想い、子どもに伝えたい事があると思うが、私の親はきっとこのことに重きを置いていた。「勉強しなさい」や「片付けをしなさい」などと注意されることはあまりなかったが、嘘をついていたことが分かった時には、厳しく叱られた。そのためか子どもの頃、バレそうもない嘘であっても、隠しているということに自分自身が耐え切れなくなり、白状するということがよくあった。そんな時、決まって親はあまり怒らず、許してくれた。

 そして月日が流れ、大人の間では物事を上手く進めるために、害のない嘘をつくことが往々にしてあるということを知った。相手をおとしめたり、傷つけたりする嘘でなければ、多少は構わないと思っている。

 そしてさらに月日が流れ、親になった。子どもには「嘘をついてはいけません」と言い聞かせ、嘘をついていたことが分かれば厳しく注意するようにしている。ただし子どもたちは自分たちが言い聞かせられていることを、親が必ずしも実践しているとは限らないことはうすうす感じているようだ。

 三菱自動車の燃費偽装問題が世間をにぎわせている。また、東芝の不正会計問題やマンションの耐震偽装問題も記憶に新しいところだ。日本を代表するような企業であっても、偽装や不正の発覚は企業活動に大きな衝撃を与えるのだから、一般企業であればたった一度の偽装や不正の発覚が、企業の存続自体を脅かすような事態を招くだろう。たった一回の嘘によって、誤った道へわずかでも足を踏み出してしまったら、その後は嘘を隠すために嘘を重ね、常に発覚をおびえ、そしていつの日か必ず白日のもとにさらされることだろう。だからこそ、最初の嘘をついてはいけないのだ。

 「嘘をついてはいけません」と子どもに胸を張って言えるわが身であるよう、常に自分自身を律していかなければならないと、今回の一連の騒動を見て思った。

(正直者はバカをみない)


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