主観客観

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「AI(人工知能)」に取って代えられないモノ

2016年9月5日

 例えば、AI(人工知能)が自動車や電車などの交通機関を無人で事故なく運行する世界。建設現場や製造現場で、もしくはあなたの行きつけのレストランでロボットが働き、サービスを提供してくれる世界―これまでSFの中での話だった世界が、もうじき到来するかも知れないとしたら、あなたはどう思うだろうか。AIとロボットによる新しい世界を歓迎する人、否定する人、SFの中の話だと聞き流す人。反応は人それぞれだろう。
 だが、携帯電話から航空機まで、100年前に人々が思い描いていた「未来予想図」が、20世紀中には完成してしまうほどの「技術の進化」のスピードを考えれば、AIとロボットが活躍する世界は意外にすぐ近くまで迫っているかもしれない。

 AIが全て自動で判断・操縦する「自動運転車」は、最早米テスラモーターズなど一部の企業だけでなく、日系自動車メーカーが自動運転機能を一部搭載した乗用車を発売するなど、その取り組みは確実に広まりつつある。ソフトバンクのヒト型ロボット「Pepper」のように、受付業務など従来「ヒト」が担ってきた仕事が、ロボットでも出来るようになってきた。AIとロボットに任せておけば、ヒトは何もしなくて済む―そうした未来が現実のものになりつつある。

 しかし、AI・ロボット技術の高度化が与える影響は必ずしも良いものばかりではない。AIやロボットによる影響を調査した報告の中には、日本の労働人口の約49%が就いている職業が、技術的にはAI等で代替可能になるだろうと推計しているものもある。ヒトがこれまで担ってきた「仕事」をAI・機械に取って代わられる日も近づいているのだ。

 18世紀後半にイギリスで起こった「産業革命」は、それまでの職人による「手作業」から、「機械による大量生産」を実現した。だが、AIやIoT(モノのインターネット化)、ロボットなどを中核とした「第四次産業革命」では、士業など専門資格職業やサービス業といった、ヒトによる「付加価値」が求められる職業すら、AI・機械による代替を可能にしようとしている。

 だが、こうした時代の流れにあっても、AIや機械に取って代えさせることが出来ないものがあるとすれば、それはヒトの「心」「感情」ではないだろうか。ヒトが最終的に下す「判断」には、感情が必ず見え隠れするものだ。「ヒトの心が形作る世界」を忘れてはいけないと感じるのは、筆者だけであろうか。

(氷菓)


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