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官製「花金」の効果はいかに?

2016年11月4日

 個人消費喚起策のひとつとして、近く「プレミアムフライデー」なる制度が導入されるとのこと。具体的には、月末の金曜日に“ノー残業デー”よりもさらに早い15時の退社を促進し、ショッピングや外食、旅行などへの消費に繋げていこうという取り組みで、政府と経団連、流通系の業界団体などが主導している。すでに導入されている「ハッピーマンデー」と少し似ているような気もするが、お金を使うための余暇時間をつくり出すことで内需を活性化し、日本のGDPを底上げするのが狙いだといえる。

 2%の物価上昇を掲げる政府にとって、個人消費の伸び悩みは大きな課題のひとつ。安倍政権は大規模な金融緩和や最低賃金の引き上げなどで景気浮揚を狙っているものの、日本のGDPの6割を個人消費が占めるなか、今年4〜6月期の個人消費は前期比0.2%増と、それほど伸びていない。2020年までに「名目GDP600兆円」という大きな目標を達成するうえでも、今回の制度導入はひとつのカギとなりそうだ。

 プレミアムフライデーは果たして上手く行くだろうか。日が明るい15時に仕事を終え、すぐ「飲みに行こう!」とか、「旅行に出かけよう!」とか思う人はどれほどいるだろうか。一見嬉しい制度のようにも思えるが、月末締めの仕事であれば月末金曜日はそれでなくても忙しく、前日の木曜日に残業に励まざるを得ない人が増えるようなことも懸念される。また、時間給で働く人は収入減に繋がるほか、月給制の人も元手となる実質所得が増えないままでは、すぐ帰宅してしまうような人も多くなるのではないだろうか。

 現時点では来年2月から導入される予定のプレミアムフライデー。ちなみに2017年2月の月末金曜日は2月24日。勤勉な日本の国民性を考えると、企業規模を問わずに制度が定着するまでには少し時間がかかるかも知れない。ただ、実際に導入されれば、さまざまな企業から新たな取り組みや提案が発表され、徐々に盛り上がりを見せていくことが予想される。かつて金曜の夜を楽しんだバブル時代の「花金」のように、消費拡大のきっかけとなるだろうか。思いがけない効果が出ることも期待して、今後も注目していきたい。

(TKTK)


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