主観客観

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ビジネスの持続的な成長に向けて

2017年6月5日

 経済産業省の「通商白書2016」によると、新興国・途上国経済は1997 年のアジア通貨危機などによる一時的落ち込みはあるものの、持続的な成長を遂げてきており、世界経済危機に至るまで、先進国よりも早いペースで経済が拡大し、世界の名目GDPに占める新興国の割合は6%近くまで上昇している。また、人口構造においても人口オーナス期(注1:働く人の割合が低下し、人口構造が経済にマイナスになる状況)を迎えている先進国に対して、新興国では人口ボーナス期(注2:働く人の割合が高くなり、人口構造が経済にプラスになる状況)となっており、今後も高い成長が続くことが予想される。

 持続的な成長が求められる企業にとって、今後大きな成長が見込まれる新興国市場は大きな魅力であり、海外進出による海外需要の取り込みは、重要な経営課題といえる。コスト削減を目的に安価な労働力を求めて生産拠点をつくるという守りを中心とした動きにとどまらず、現地市場の拡大を商機ととらえ、販路拡大や受注量増大につなげる攻めの動きが今後も加速することが想定される。

 ジェトロが2016年3月に発表した「2015年度 日本企業の海外事業展開に関するアンケート調査 結果概要」では、海外で拡大を図る機能として、「販売機能の強化」が83.9%と前年(82.9%)と同じく高水準であり、「物流機能の強化」は16.9%と前年(11.4%)から増加となっている。一方、「生産(汎用品)」は33.7%と前年(37.1%)から減少している。

 一方、新興国では、電力や水道などインフラ設備が不十分な国や地域が存在するほか、中国やタイでは人件費が上昇していることから、労務面の課題も指摘されている。また、クーデターや自然災害のほか、現地政府当局の方針転換による税制や投資に関連規制の変更などのカントリーリスクもともなう。そのため、海外進出にあたっては事前に想定されるリスクとチャンスを整理・分析する必要がある。ビジネスを持続的に成長させていくことができるか、企業のニューフロンティアを探す取り組みは続くであろう。

 

(ヒデトシ)


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