主観客観

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副業・兼業を人手不足の解決に

2017年12月5日

 弊社が10月に調査した「人手不足に対する企業の動向調査」では、正社員が不足している企業は49.1%と5割近くに達し、2006年の調査開始以来で過去最高となった。ただ、人手不足の状況は、業種によっても違いがある。業種別では「情報サービス」が70.9%と7割を超え、トップ。以下、「メンテナンス・警備・検査」や「運輸・倉庫」「建設」など6業種が6割台。他方、過剰と回答した割合が高い業種は、「繊維・繊維製品・服飾品卸売」(18.1%)、「出版・印刷」(17.7%)、「娯楽サービス」(15.8%)、「農・林・水産」(15.4%)、「医薬品・日用雑貨品小売」(15.4%)となっている。

 人手不足のなか、納期の順守や売上拡大を目指す企業は、生産効率化のための施策をとっているが、調査結果からは、人手不足は、解決していないと考えざるを得ない。結局、しわ寄せは従業員におよぶ。

 人手不足が深刻ななか、厚生労働省は11月に、有識者による「第4回柔軟な働き方に関する検討会」での検討結果を「モデル就業規則の改定案」として公表した。 
 この改定案は、現在のモデル就業規則にある「第3章 服務規律」の順守事項にある「許可なく他の会社等の業務に従事しない」を緩和し、「事前に所定の届け出をした場合、勤務時間外に他の会社等の業務に従事できる」といった内容に替えるというものだ。
 副業・兼業は働き過ぎを助長することになるのではないか、という懸念も残るが、人手不足の解決策の一つとして、副業・兼業をうまく取り入れるように舵取りをすることは、できないだろうか。

 例えば、人手の過剰感が強い業界に属する企業が率先して副業・兼業を許可し、政府は、その副業・兼業を取り入れた企業に対して補助金などで助成する。また、人手不足業界で副業・兼業した従業員には、副業・兼業先での所得税を軽減するなどの策を練れば、人手不足を緩和できはしないだろうか。成長力強化に向けた労働市場の課題解決の手段として「労働移動の円滑化」があがっているが、現状の人手不足を少しでも改善するためには、一考の余地があるのではないだろうか。

(昭和枯れすすき)


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