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ペットの高齢化と最新飼育事情

2018年3月5日

 今年17歳になる猫2匹と暮らしている。どちらも生後2カ月で私のもとにやってきたのだが、ついに平均寿命などという文言を目にすると胸騒ぎがしてくる年齢になった。

 一匹は高級猫種専門のブリーダーから譲り受けた珍しい猫種で、契約の際には飼い主となる私への細かい審査まであった。もう一匹は、近所の道端で衰弱死しかかっていた雑種の三毛で、家族がコンビニの袋に入れて連れ帰ってきたものだ。性格も真逆の二匹は初めは喧嘩ばかりだったが徐々に馴染み、これまで元気に過ごしてきた。

 そんな猫たちが今年は年始から揃って病気を患った。以来、毎週末は二匹交互に動物病院のお世話になっている状況だ。こうした経験をして初めて、病院は高齢の動物でいっぱいで、飼い主は皆、長期間、高齢のペットの体調を案じながら生活していることを知った。

 犬猫の高齢化に関しては、東京農工大学と日本小動物獣医師会が1990年から2014年までに4回、全国の動物病院のデータを利用して行っている大規模調査があり、対象の25年間で犬の寿命は1.5倍に、猫は2.3倍にまで延びたとしている。ペットフード協会の「2017年全国犬猫飼育実態調査」によると、現在、犬の平均寿命は14.19歳、猫の寿命は15.33歳。そして、犬の58.9%、猫の44.7%が7歳以上の高齢期にある。

 こうした状況にあって、ペットを取り巻く世界では、高齢化対策としてさまざまな技術やサービスが開発され、進化している。

 第一に、一般の動物病院での診療の高度化が挙げられる。現在ではエコー検査、心電図、レントゲン、さらには内視鏡検査までも可能な病院が増えてきた。体が小さくて体調の変化が速い動物たちの状態を多面的につかむことができ、正確な診断が下しやすくなっている。

 第二に、発症率の高い疾病に関して、フードの進化が目覚ましい。例えば高齢猫に多い腎臓病や心臓病では、治療食として薬のような機能を備えたフードが登場している。市販フードに関しても、健康管理上の悩みごとに多種の高機能フードが開発されてきており、高齢で歯が弱ったり、食欲が落ちたりしている状態のペットでも食べられるよう工夫がされた総合食や一般食(おやつ)が充実してきている。

 第三に、ペット保険の充実である。より高度な医療を受けるならば飼育経費がグンと跳ね上がる。人間のように国民健康保険があるわけではなく、ペットの医療費は高額になることも多い。そのため、ペット保険に対する需要は高まっており、高度医療対応商品、通院費対応商品など、サービスが多様化し利用しやすい商品が増えている。

 今後もまだ伸びる可能性を見せているペットの寿命。大事な命と長く居たいというのは飼い主全員の願いである。その時間がより快適で楽しいものとなるよう、高齢ペットに対する商品は今後も開発が進んでいくのではないだろうか。

(金田)


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