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【 私をまたスキーに連れてって 】

2011年2月3日

 今年で日本にスキーが伝わって100年。1911年1月12日にオーストリアのレルヒ少佐が現在の上越市で「スキーを履きなさい!」の号令で教えたのが始まりとされている。翌年日本で最初のスキー板メーカー「小賀坂スキー製作所」が創業し、その後1980年後半からバブル経済崩壊まで日本中がスキーブームに沸いた。さらにブームの後押しとなった映画『私をスキーに連れてって』は87年に公開され、スキー用具のみならず、ウエア、無線機、4輪駆動の車まで若者の消費に影響を与えた。しかし、ゲレンデの渋滞、リフトの混雑、往復の高速自動車道の渋滞などに加え、高額な用具代やリフト料金などが嫌気され、ブームは一気に終焉を迎えてしまった。

 レジャー白書(公益財団法人日本生産性本部)によれば、スキー人口は93年の1,860万人をピークに、96年頃までは何とか人気を維持していたが、現在では約3分の1にまで激減している。帝国データバンクの調べによると、過去5年間でスキー場運営企業は19社が経営破たんするなど、受け入れ側の問題も根深く、スキービジネスは100周年を迎えて正念場の岐路に立たされている。

 この様に、消費者の嗜好の変化、経済環境に加え、少子高齢化の煽りを受け、先細りするスポーツは多い。単純に「夏は海、冬はスキー」とはならないのである。そしてスポーツ用品マーケットのみならず専門誌の休刊も始まった。スキージャーナル社が発行していた『テニスジャーナル』、ベースボールマガジン社の『バスケットボールマガジン』が2010年に休刊するなど、出版不況にも晒される出版業界にも影響が及んでいる。そこでレジャー、スポーツ業界は、人口減少、高齢化の逆風のなか「リバイバル需要」に期待する。新たな需要を掘り起こすより、「昔取った杵柄」を狙うほうが効果も上がるというもの。特にスキー業界はブーム時期とのギャップが大きい分、それだけ潜在需要は大きいはずで、旅行会社は「子連れスキー」や「温泉宿付き」などといった企画ツアーを打ち出した。このほか、アウトドアブームの先鞭をつけたキャンプ、バーベキュー人気もこういった需要の掘り起こしで好調だという。

 今シーズンは日本海側を中心に、例年以上の積雪が観測されている。スキー100周年で、さらなる需要の拡大を見込む業界に恵みの雪となるのかどうか。

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