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【 給料で日本を救う 】

2011年3月3日

 3月に入り、いよいよ春闘も16日の一斉回答日を前に本格化してきたようだ。大手企業を中心に、業績の回復がみられることから、「連合」は給与総額の1%引き上げを要求している。時事通信は、トヨタ自動車は組合員の労働意欲維持、向上には必要として定期昇給を支給する方向にあると報道した。しかし円高やさらなる競争激化を見込み、一時金は交渉が難航するなど、底を打ったと言われる自動車業界ですら先行きは不透明だ。

 一方で、百貨店などは3カ月連続で前年比マイナス(1月=▲1.1%)に落ち着き、やや景気が持ち直してきたとの見方も出始めた。連合の古賀会長は「賃金復元で消費上向き」がけん引できると主張し、春闘の結果を景気回復に繋げたい考えだ。その判断や実際の効果は労使や、エコノミストでも判断が分かれるところだが、「成長」が先か、「雇用」が先か、といった議論よりはわかりやすいのではないか。

 生産年齢人口(15歳〜64歳)が減少するトレンドのなかで、日本経済を救う処方箋として日本政策投資銀行の藻谷浩介氏は『デフレの正体』で「所得1.4倍政策」を提唱している。若い世代への所得移転を図るため、一人当たり給料を上げろと言うことだ。

 2010年度(2009年4月〜2010年3月決算)の単体決算において、給与÷売上総利益をみると、自動車業界では日産自動車は37.06%、トヨタ自動車は17.3%、本田技研工業は7.4%となった。日産とホンダでは30ポイントも異なる。続いて電機業界ではパナソニックは21.6%、東芝は18.6%、シャープは16.1%などと自動車業界ほどの開きはない。
比較対照するとまた違った観点が浮かび上がったのが興味深い。

 もちろん高ければ良いといった、労働サイドの見方は極端だが、減少し続ける生産年齢人口問題の解決に貢献する企業、業界への効果的な政策、対策があっても良いのではと思う。

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