トピックス

最新調査結果はこちら

すべてはAKB48頼みのレコード業界

2011年9月5日

 大型CDショップの先駆けとなった「WAVE」(東京都港区)が8月に自己破産を申請した。六本木、池袋など都内を中心に店舗を展開し、流行に敏感な若者の人気を集め、一時期は売上高120億円を上回る業績を上げていた。しかし音楽産業は嗜好の多様化から衰退が始まり、「WAVE」の売上高はピーク時の約6分の1にまで落ち込む事態となっていた。
 この様にCD小売業界を取巻く環境は厳しい。最大手であるタワーレコードの売上高をみても2011年度では前期比4.4%の減少、また2位の新星堂、3位の山野楽器も軒並み減収を余儀なくされている。

 小売店の不振の背景のひとつに、データ通信による音楽配信の普及が指摘されている。2005年の有料音楽配信実績は2億6,790万回、342億8,300万円に対し、2010年は同4億4,145万回、859億9,000万円と5年でほぼ2.5倍となった。
 しかし、日本レコード協会の調べによると、2010年の音楽ソフト生産金額及び音楽配信売上の合計金額は3,696億200万円(前年比9.3%減)となった。最盛期の1998年には、6,075億円の市場規模があったので、約12年で約半分に縮小したことになる。レコード製作会社は減収でも利益を維持できる体質に経営改善を進め、有料音楽配信にシフトしているが、市場規模の縮小の原因はもっと複雑だ。

 8月23日に国内レコード会社30社などは、You Tubeから動画のダウンロードを違法に行えるとして東京都内の業者を訴えた。原告側の調べによると、音楽や動画が無承諾で1万ファイルも複製されていたほか、違法にダウンロードされたファイルは年間12億ファイルとも推定している。売上減少の要因として「違法ダウンロード」の存在が無視できないのだ。

 ただしレコード会社側の問題を指摘する声もある。メディアを埋め尽くすほどの露出を続ける「AKB48」旋風である。2010年のオリコンランキングCD売上10位をみると1、2位を含め4曲がランクイン(残り6曲は全て「嵐」)。ほかの需要を満たすアーティストが不在なのだ。
 選択肢がないのは、どこかで聞いた話だが、まだ「総選挙」があるだけ音楽業界のほうがマシなのかとも思う。

今月のトピックス・主観客観に戻る

最新調査結果はこちら

このページのトップへ

このサイトについて  サイト利用規定  プライバシーポリシー  免責事項  サイトマップ
Copyright (c) 2002- TEIKOKU DATABANK, LTD. all rights reserved.