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真価を問われる自動車業界

2012年10月3日

 今週末から鈴鹿でF1グランプリが開催される。現在、日本人ドライバーとして小林可夢偉氏が活躍しているが、以前の国内メーカー各社が参戦していた時代からすると、寂しい。

 本田技研工業(以下ホンダ)創業者の本田宗一郎氏はF1レースを「走る実験室」(Honda・社史50年史より)と位置づけ、1964年にF1に参戦。以来、ホンダはレースから得られるデータを収集・分析するために、100%出資するチームとして、時にはエンジン提供を通じて関わってきたが、2008年を最後にF1から完全撤退した。翌年にはトヨタ自動車が、タイヤメーカーのブリヂストンも2010年を最後にF1から撤退したことで、2011年からは日本の自動車関連メーカーはF1から姿を消した。
 F1レースのテレビ中継も2012年からはCS、BS放送に移行。エコのキーワードが席巻する時代、スピードに胸をおどらせる時代は終わりつつあるのかもしれない。

 自動車に求められる機能も、どこにでも行ける移動手段として、馬車に変わる運搬手段として、時代とともに変化してきた。地球温暖化など環境問題が叫ばれるようになってからは、燃費向上が求められるようになり、原発事故後の電力安定供給に不定が及ぶ昨今は、家庭用電源としての機能を提案するなど、時代にあった価値を模索しながら現在も進化している。

 自動車業界の現在の課題は、国内では若者の車離れ、海外では円高による競争力の低下である。メーカーは省スペース、省エネを謳いコスト面や環境面に配慮した商品開発で若者の車離れに歯止めをかけようとする。円高への対応としては、現地生産比率の引き上げの動きは加速しており、ますます国内産業の空洞化による内需低迷の様相を呈してきている。

 エコカー補助金の自家用車申請が9月21日をもって終了した。消費不振のなか自動車の国内販売を下支えした政策支援の終了による反動減により、自動車関連業界は真価が問われる厳しい状況に突入した。

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