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人材戦略:第3回「中小企業の人材育成のポイント」

2014年3月5日

 第1回コラム「企業業績と従業員の関係」でお伝えしたように、業績拡大企業のなかでも従業員数を増やした企業は約6割にとどまっています。企業が競争力を維持していくためには、限られた人材を確保し、いかに育成していくか、中長期的な視点に立った取り組みが求められます。それでは、経営者・マネジャーはどのような考えや信念を持って取り組んでいくべきか。
 今回、TDBでは、成長を続ける中小企業経営者からうかがったポイントを「中小企業の人材育成の勘どころ 10のチェックポイント」としてまとめていますが、そのなかから2つを取り上げ企業事例としてご紹介します。

 1.「人材育成なくして成長なし」、経営者の本気度がカギ
 「人材育成に取り組むほど余裕がない。今のままで充分」という中小企業の声も聞きます。しかし、環境変化が激しい現在、成長意欲がなければ「今のまま」はあっという間に過ぎて衰退していくことでしょう。北海道の商社であるA社は、目先の業績ではなく、会社を長期的、安定的に継続させていくためには「経営者の本気度がカギ」ととらえています。「“育成する側”の想いだけでなく、“育成される側”が本気で成長したいと思える仕組み作りが重要」との考えのもと、同社は以下の取り組みを行っているそうです。

 (1)マネジャークラスの意識改革
 (2)毎朝の営業ロールプレイング
 (3)部門横断的な委員会制度を設置

 これらは、「個人プレーからチームプレーへの転換」、「現場の疑似体験」、「担当業務を越えたチームの一員意識の醸成、リーダーシップの発揮」といった点で人材育成のみならず同社の組織力強化へとつながっているとのことです。そのためにも、「トップが本気になり、継続すること」、これが成功の一番の秘訣だとうかがいました。

 2.「当たり前のことを当たり前に行う」 
 「おはようございます」、「いらっしゃいませ」
 みなさまの会社ではこうしたあいさつを「全員が」、「いつも」、「元気よく」できていますか?飲食店やサービス業などの接客業では、特に店舗に入った瞬間にあいさつの仕方で印象が大きく変わることも多々あります。
 宮城県の医療用品卸B社では、人材育成の基本として「当たり前のことを当たり前に行うこと」を掲げ、まずは「あいさつをしっかりできるようにする」を挙げています。なぜなら、人と人との関わりが営業の基本であり、従業員との信頼関係を生み、徹底するだけで顧客満足度は上がるとの想いがあるからです。

 また、企業の成長には「従業員の自律」が必要と考え、以下のように“やる気”を生み出させる仕組み作りにも取り組んできたそうです。

  (1)自己申告に基づく資格取得支援
  (2)良い結果には報酬で報いるという考え方を社内に浸透させる
  (3)本人と上司、社長との3者による社長面談

 ただし、個人だけが成果を出しても、チーム全体として成果を出せなければ、成果を出した個人も評価されない仕組みを設けることが必要です。成果主義と競争原理を導入しながら、個人が「切磋琢磨」し、「チームワークの重要性」を理解し、従業員との信頼関係を保った「オープンな経営」を行うことができているとのことです。

 今回取り上げた2社のように「企業は人なり」を意識しながらも実践できない企業は実は多くあります。TDB REPORT124号では中小企業や専門家の声をはじめ各種企業データを用いて、企業と人材について詳しく解説しています。次回も、事業拡大に資する人材戦略を紹介していきます。

 TDB REPORT124号のご紹介はこちら
 http://www.tdb.co.jp/lineup/publish/tdbrep124.html

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