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人材戦略:第4回「女性の登用」

2014年4月3日

 少子高齢化が進み、生産年齢人口が減少するなか、労働力の確保が経済成長の大きな課題となっています。安倍政権は成長戦略の中核に「女性の登用」を掲げており、出産や子育てなどを理由とした非自発的な離職の減少と、指導的地位に占める女性割合の増加を図るとしています。
 実際に、女性が活躍する企業では、女性ならではの視点や心配りから付加価値が生まれ、商品企画力や顧客サービスの向上につながっている事例も多数あり、「組織活性化に女性の力は不可欠」と感じている企業も増えているのではないでしょうか。
 では、女性の力は「現状、どの程度、企業に生かされているのか」「女性の力を生かすためのヒントはなにか」。第4回コラムは、人材活用という観点から「女性の管理職登用」について取り上げます。


 女性管理職の割合、企業の8割超が「10%未満」
 帝国データバンクが実施した「女性登用に関する企業の意識調査」(2013年8月発表、有効回答企業10,395社)によると、課長職以上の女性管理職割合が「10%未満」という企業が8割を超えました(81.1%)。特に、中小企業の実に5割弱(49.3%)が女性管理職「0%(全員男性)」と回答しており、多くの企業では女性管理職の登用が進んでいない現状が明らかになっています。

 では、「なぜ、女性の管理職登用が進まないのか」。その理由として、たとえば企業からはこのような声が寄せられています。  
  1. 「結婚を機に退職する女子社員が多く、社員教育のための投資が無駄になるケースを幾度となく経験したため、定着率が高い男性社員の登用が優先されがちになっている」
  2. 「男性社員の見る目が統一できていない」
  3. 「中小企業だと管理職で育児休暇を取られた場合補充ができない」
 こうした声をみると、「環境の整備」や「経営・管理職側の意識の転換」など働き方に対して、企業をはじめ官民を挙げたより一層の改革の必要性がうかがえます。

 女性管理職、今後増加を見込む企業は22.0%
 こういった声がある一方で、今後の女性管理職の登用を前向きに考える企業が増えている点も見逃せません。同調査では、女性管理職の登用について現在と比較して今後どのように変わると考えているか尋ねたところ、割合が「増加する」と回答した企業は22.0%となり5社に1社が女性管理職の割合が増えると見込んでいます。また、「減少する」(1.0%)、「変わらない」(59.7%)は過去5年間の結果と比較するといずれも減少しており、企業の約6割は、女性管理職の割合は変わらないとみているものの、女性の管理職登用については、概ね拡大していくと考えている様子がうかがえます。

 女性管理職が増えるために〜3つのヒント〜
 女性の管理職登用の必要性を感じていながらも進んでいない現状があるなかで、企業は具体的にどのような対策を講じていくべきか。実際は、企業の置かれた状況によりケースバイケースで非常に難しい課題といえます。ただ一方で、関係機関や女性が活躍する企業の取材からは、ちょっとした意識の転換や仕組みの導入が職場改善のヒントになりうることもうかがいました。今回のコラムでは、最後にそれらを「女性管理職登用のための3つのヒント」としてご紹介しますので、自社の取り組みの参考にしていただければ幸いです。
 (1)マネジャーは意識を変え、女性は権利だけを主張せず、ともにお互い様の意識を心がける。
 (2)仕事の属人化を避けるため2人体制を取り、平均化する。
 (3)社外で、ライフイベントとキャリアを両立する、お手本となる女性を見つけて共有する

 アメリカのNPO法人・カタリストにおいて「上位役職への女性の参画率が高い組織はパフォーマンスが高い」という調査結果があるように、スキルと経験を持つ女性が継続して働くこと、特に女性管理職がいることは企業にとって有益です。中小企業が良い人材を確保し、事業を継続していくためにも、女性がスキルや経験を蓄積できる環境を整えていくこと、この機会に自社の職場改善について考えてみてはいかがでしょうか。

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