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差し迫る跡継ぎ問題(第4回) 出口戦略のポイント

2014年10月3日

1.事業承継を実現させるために 
 高齢の経営者の中には、周囲に適切な後継候補者がいない、例え候補者がいても、年齢の若さ、就業経験の少なさなどから、すぐに承継することが難しく、後継者を支える人材が必要となるケースがあります。このようなケースでは、メーンバンクが持つ人的繋がりや、プロの人材紹介サービスを活用することも、事業承継を進めるためには有効な手段となり得ます。

 このほか、長年に渡り事業を継続している老舗企業において、親族のなかでは承継に適切な人材が見当たらない場合、親族のなかで適切な人材が育つまでのつなぎとして、外部から優秀な人材を後継者として迎え入れる(例:婿養子)ことがあります。後継者難が深刻化するなか、真剣に事業の存続を望む中小企業の経営者の方であれば、外部から人材を登用することも検討に値するのではないでしょうか。
 以下では、「事業承継成功のヒント」「後継者選定のヒント」を提示します。


2.事業承継成功のヒント
 事業承継という問題は、経営者が経営者となった瞬間より背負うことを義務づけられた“経営問題”といえます。しかしながら、必ずしも事業承継の問題と正面から向き合っている経営者ばかりではありません。その背景には、事業承継のかたちが多種多様で1つでないことがあります。それゆえ、これまでに後継者の決定や事業承継が成功裏に進んだ事例を紐解くと、後継者を決定し事業承継を成功させるために重要なポイントとして“経営者は、自ら事業承継を語る”、“経営者と後継者は、互いに認め合う”、“後継者には、協調性はあるが群れない人”などが浮かび上がってきます。

 例えば、親子間で事業承継する場合、お互いが尊重・認め合っていることが大切です。親子であるが故に意見の対立が先鋭化することもありますが、お互いが尊重し、認め合っていれば議論が正しい方向に進むことも多く、相乗効果も生まれやすくなるでしょう。

 また、事業承継には後継者が持っていなければならない資質も重要です。会社を引き継ぐ際には悪い面ばかりに目がいきがちとなりますが、後継者は決断力と行動力、そして会社の強みを理解する力が必要です。「強みをもっと伸ばす」という意識です。  


3.最後に
 4回にわたって事業承継をテーマとしたコラムをお届けしてきました。

 事業承継は、経営者が解決すべき最後の宿題と言えます。事業承継を成功させるためには、後継者の選定、育成(下積み、成功体験の積み重ね)、関係者への周知など、多岐にわたる取り組みと、一般的に5〜10年程度の時間が必要になるといわれています。

 このように、解決までに長い期間を要する取り組みにおいて、「期限」を区切るということは、非常に有効な手段です。例えば、「創業30周年を区切りに承継をしたい」「20●●年までには承継をしたい」「自分が●歳になるまでに承継を果たしたい」など、企業や経営者にとって節目となる年があると思います。

 例えば、2020年という区切りも考えられます。この年は、日本で再びオリンピックが開催される年です。これから2020年までの間、オリンピックを成功させるために官民をあげて景気の底上げ・活性化に動くことが見込まれます。後継者を育成するにしても、事業のバトンを渡すにしても、経済が安定している時期であることが望ましいでしょう。2020年まであと5年以上あります。今から取り組み始めれば、十分な時間が確保できますので、これを機に事業承継に本腰を入れて取り組みはじめてはいかがでしょうか。


TDB REPORT128号「事業承継2014 −差し迫る後継ぎ問題 中小企業の出口戦略−」
http://www.tdb.co.jp/lineup/publish/tdbrep128.html

 TDBが多くの成功・失敗事例を分析するなかで見出した、「事業承継成功のヒント」「後継者選定のヒント」などをまとめた小冊子を別途ご用意しています。事業承継を考え始めている方やご興味のある方は、下記までお問い合わせください。

 産業調査部 情報企画課 03-5775-3163

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