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コンサルティングの現場から
(4)お客さま視点と競争力の源泉

2015年2月4日

 今回のコラムでは、お客さま視点を掘り下げながら、会社の持つ競争力の源泉と合わせてご説明したいと思います。
 ビジネスには、競合する同業他社だけでなく、お客さま(市場)が存在し、「お客さまに選ばれる」というプロセスが必ず存在することに気がつきます。つまり、ビジネスにおいては、競合との勝ち負けだけではなく、お客さまに選ばれることで、初めて勝利することができると定義できます。
 ビジネスには、競合する同業他社だけでなく、お客さま(市場)が存在し、「お客さまに選ばれる」というプロセスが必ず存在することに気がつきます。つまり、ビジネスにおいては、競合との勝ち負けだけではなく、お客さまに選ばれることで、初めて勝利することができると定義できます。

自社・競合・お客さまの3つの視点(3C分析)から+2Cの5C分析へ
 前回のコラムで、現状分析に欠かせない3つの視点として【1】自社、【2】競合他社、【3】お客さまを挙げました。通常このフレームワークを3C分析と呼んでいます。しかし、我々がコンサルティングの現場で支援する場合、3C分析でとどまることはあまりありません。戦略思考の幅をさらに広げるために、2つの「C」を足して5C分析とします。つまり、「お客さまのお客さま(Customer)」と「お客さまの競合(Competitor)」の2つの視点も加味して現状を分析します。
 そうすることで、自社が提供しているサービスや納品している商品を「お客さま視点」で見たときに、自社のお客さまが、お客さまのお客さまに向けて、ビジネスを展開する上で、どのように活用されているのか?いつ活用されているのか?誰が何のために活用しているのか?を深く考察することになります。
 また、お客さまの競合を考えることで、お客さまが活動している市場の特性や、競合と差別化するために自社の商品・サービスをどう使ってもらうかなど、用途提案も含めて広い視点で市場を見ることにつながります。
 このように自社が提供している商品・サービスの提供価値を改めて考えることや、お客さまがどのような環境下で同業者と競合しているかを考察することは、自社が取るべき戦略を考える上で大きなヒント(要素)になります。

お客さまに選ばれる軸
 貴社の「競争力の源泉」は何でしょうか?
 コンサルティングでも「強みの分析」から入ることは多いのですが、この「強みを挙げる」ということは多くの企業で苦手とする場合が多いです。ビジネスにおいて重要なのは、競争に勝つ源泉(強み)をどこに置くかということなのですが、それはお客さまに多数の同業の中から自社を選んでもらう軸をどこにおくか?と言い換えることができます。

 もし、貴社がうちは「価格面」で競合と比較して選んでほしいと考えれば(価格を一番の選択軸にするのはお勧めしませんが)、低価格で提供できる仕組みづくりが必要です。例えば、100円ショップ「ダイソー」を展開する株式会社大創産業のビジネスモデルを見てみると、決して体力を削って安売りをしているわけではないことが分かります。売価を100円に設定してもしっかり利益を確保できるだけの「仕組み」を持っているのです。そして品質と価格のバランスが取れているため、消費者に受け入れられているのでしょう。つまり、大創産業は、「100円という低価格」と「その価格を上回る品質と品揃え」という2軸を持ってお客さまに「自社を選んでもらいたい」と戦略を描いていることが分かります。

 「お客さまに選ばれる軸」つまり、「何によってお客さまに選ばれたいか」を明確にすることが重要であり、それが今後「強化するべき強み」でもあります。 お客さまが数ある同業の中から貴社を選ぶときの「比較・選択軸」を何に設定し、その特長をいかにお客さまに伝えていくか。それがビジネスの原理原則でもあります。

競争力の源泉はどこにあるのか?
 競争力を生み出す源泉とは、表層的な強み、発揮できている強みだけではなく、それを「生み出す仕組み」まで含めたものになります。一般的に「強み」とは、外部の利害関係者(お客さまや仕入先、金融機関など)から見て感じ取れるものです。
 しかし、その強みを生み出している「仕掛け」や「仕組み」については、社外の人間が知る機会はなかなかありません。社内の人材しか知りえない情報でもあります。そして企業内で、「自社が強みを発揮できている仕組み」を明確に説明できるのは、経営者が唯一の存在であることが非常に多いのです。

何に資源を集中するべきか
 中小企業は、限られた経営資源を何かに集中させ、投入させなければなりません。
 中小企業が戦略を構築する際に注意すべきは、【1】何に焦点を当てるかと【2】どこに資源を投入するかの2点です。【1】に関しては、「お客さまへ提供する自社が選ばれる軸」に焦点を当てるべきです。お客さま視点で見たときに、他社と自社を比較し、選択するために有効な軸でなければ意味がありません。【2】に関しては、「強みを発揮するための仕組み」部分に資源を投入すべきでしょう。ただし、その仕組み=源泉が経営者の頭の中だけにあるのでは、それが補強されたり、強化されたりすることはありません。
 資源を投入する前に、自社の強みの源泉を明確にし、社内で共有することが、強い企業づくりの一歩目であると言えます。自社がお客さまから選ばれている軸は何か?自社の強みを生み出している仕組みは何なのか?この2点をまず社内で共有することから始めてみてください。

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