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与信管理(14)不動産登記の謎-2(担保の見立て)

2016年7月5日

個人資産の把握はますます困難に
 民間企業が販売先の不動産を担保にとるケースは稀ですが、その会社の信用状態や資金繰りを見る上では、保有財産の量やそこに付与された担保権の動きが重要な情報になります。
 中小零細企業の多くは同族企業です。その同族企業においては、配当や役員報酬を通じて会社ではなく社長個人が蓄財しているケースもあり、社長個人や親族、関係会社などの資金力は信用判断において重要なファクターです。
 しかし、プライバシー意識の高まりや個人情報保護法の施行によって、個人資産に関する情報の取得や扱いは年々難しくなっています。調査会社においても、「情報を知り得ても報告書に書けない」という場合があります。まして新しい会社の場合は、調査会社といえども把握は容易ではありません。
 こういう場合は、営業パーソンが持つ定性情報を活用することが重要になります。営業パーソンは商談や営業情報の収集活動において、その会社や社長に関する情報を豊富に持っています。会社の資産が薄く与信に不安がある場合、信用を補完する要素が社長個人や一族、あるいは関係会社にないかどうか、営業パーソンに聞いてみるとよいでしょう。その際のポイントについてはまた改めて触れます。  

グループや一族の関係を見る重要性
 取引先を関係者と一体としてとらえる重要性は、同族会社に限りません。中小企業でも一族の資産管理会社がグループを束ねるケースはよくあり、最近では大企業と同様に持株会社を設けていることもあります。取引先がグループの1社であれば、グループを束ねる、もしくはグループの収益の柱となる中核会社の動きを一緒に見て、与信を検討することが重要です。

 不動産登記の話に戻ると、登記からは社長一族が持つ不動産の所有形態から、会社の状態を推測できます。自宅についてはもちろん、本社の不動産がまだ先代社長の名義であったり、最近になって社長に相続されていたり、あるいは後継者である専務に相続されたり、といった情報がわかります。近年は中小企業の事業承継が社会一般の経営課題として注目されていますが、不動産の所有権の動きは、役員や株主の動きとともに事業承継の進み具合を見る材料情報になります。


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