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与信管理 (15)審査人の眼(懐疑的視点の重要性)

2016年8月3日

情報には二面性がある
 「取引先が新規事業を始めた」という情報を聞いたとき、「経営者にアイデアと先見の明がある」と見るか、「本業がうまくいかず他に活路を見出そうとしている」と見るかによって、その後の対応はまったく異なってきます。
 こうした情報の二面性は、資質だけでなく「立場」にも影響されます。営業パーソンは、取引先と長年懇意であるといった関係性に、自分の売上を拡大したいという動機も加わり、取引先に対して肯定的な解釈をしがちです。これは立場上、ある程度は仕方のないことであり、そうした営業パーソンの情報のバイアスを理解しながら、客観的な立場で判断を行うのが審査の仕事なのです。

調査の場面における見極め
 調査会社の調査でも同じようなことがあります。社長といえども人間ですから、業績数字や取引先、案件などを、実際よりも大きく伝えようとすることがあります。売上を多めに言ったり、赤字を黒字と言ったり、いわゆる「盛った話」は日常茶飯事です。
 また、創業社長の多くは起業のエネルギーに溢れた有能な営業パーソンですから、調査員に対しても自らのアイデアや事業の可能性を情熱的に、上手に語ります。調査員はそうした話を聞きながら、角度を変えて質問を重ねて実態を見極めていきます。

 顧客から急に注文が増え、自分の営業努力が実ったと喜ぶ営業パーソンを前にして、「他社が手を引いているのではないか?」と言えるかどうか。審査人の凄みはそういうところにあります。営業パーソンに客観的な目で気づきを与える。さらには、お客さまに厳しい突っ込みができない営業パーソンに代わって、厳しいことを言う役を引き受ける。そういうことも審査人の重要な役割といえるかもしれません。


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