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与信管理(16)営業パーソンの眼(定性情報の重要性)

2016年9月5日

重要な「審査と営業の連携」
 審査部門は、売ることを使命としている営業部門にブレーキをかける役割を担っています。よって往々にして営業部門と対立する構図になりやすく、結果として営業部門との風通しが悪くなることもあります。
 しかし本来、「優良な取引先を開拓して適正な利益を上げる」という目的において、審査と営業は同じベクトルを向いているはずであり、両部門の連携が与信管理の質に大きく影響します。
 審査の場面で営業が持つネットワークや情報が役立つことは少なくありません。とくに本社で一括審査を行うような組織では、地場の情報を持つ営業拠点から情報を引き出すことがより重要になります。しかし、審査担当者の誰もが経験しているように、営業サイドの情報は玉石混淆で、社長の景気のよい話を鵜呑みにしていたり、信憑性のない噂話だったり、といったことも少なくありません。営業パーソンは「売りたい」という思いで都合の良い情報を集めがちなので、有益な情報を引き出すためには工夫が必要です。

営業パーソンの情報を引き出すポイント
 ひとつは、商談先の社長の話ではなく、その取引先や業界関係者など第三者から仕入れた情報を引き出すことです。営業パーソンは販売先との接触が多いため、往々にして販売先の社長や窓口担当者の発言が情報のベースとなります。しかし同業の顧客も抱えているわけですから、地元同業者の情報も拾える立場にあります。「社長がこう言っている」といった情報に偏っている場合は、「よそはどう見ている?」という突っ込みを入れることで、客観的な情報を引き出しましょう。

 もうひとつは、できるだけ具体的に情報を引き出すことです。例えば「市内にマンションを持っているらしい」ではなく、「市内の○○と○○に2カ所のマンションを持っている」、「銀行の優良顧客になっている」ではなく「○○銀行で投資信託の大口顧客になっている」といった具合です。聞いた時点で営業担当がそれ以上の情報を持っていなければ、さらに具体的な情報を集めるよう指示するのです。その過程で、裏付けのある情報なのかそうでない情報なのかがはっきりしてきます。裏付けのない情報は、嘘と同じでディテールがないものです。こうしたやりとりをしていくうちに、営業担当の情報収集力も向上していきます。

 営業担当とて取引先の見立てを誤れば会社に損失を与え、自分の評価にもそれが跳ね返ってきます。営業パーソンにそこをよく理解させ、取引先を見分ける術を身につけてもらう。それも審査の重要な役割と言えます。


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