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与信管理(19)未来予想図を描くII
(企業の存在価値を探る)

2016年12月5日

事業の強みを見極める
 事業の形を把握したら、次はそれがどの程度強いものかを見極めることで、会社の将来性を予測しやすくなります。いわゆる「強み」です。これを探る手段として、「その会社が顧客にとってどういう存在なのか」を聞くという方法があります。
 顧客にとって「なくてはならない」度合いの強さが、その会社の生命力を左右します。顧客に「別にそこじゃなくていいけど」と言われる会社は、取引を打ち切られる可能性があります。「よそより安いからね」という理由なら、もっと安い会社の登場により代替される危険があります。

何で勝負している会社か
 世の中にはいろんな会社がありますが、中小企業を大きく分けると、「商品力(企画力と技術力)で勝負する会社」と「営業力で勝負する会社」に分けられます。
 前者は自社で独自の商材やサービスを開発する会社であり、その強みは商材やサービスの競争優位性、すなわち市場でどれだけ魅力的な価値を提供できるか、競合の中で生き残れるだけの独自性があるか、によってはかることになります。自社ブランドや発明品を持っていなくても、他にマネできない加工技術を持つ町工場、難しい技術を駆使したプログラムを開発できるソフトウエア業者などもここに含まれます。
 一方、後者は極端に言えば「どんな商材でも売ってしまう」営業力を強みとします。ただ営業力にもいろんな営業力があります。どれだけ質の高い営業力を持っているか、すなわち顧客が必要とするものを瞬時に提案できたり、顧客が求めている情報を持ってきたり、といった付加価値をどれだけ持つかが、その会社の永続性を左右することになります。

 こうした力を見極める手段として、「その会社が顧客に何を評価されているのか」を聞くことです。ちなみに、販売代理店やチェーン店といった業態の会社であれば、本部となる仕入先の話を聞くことが、強みを探るうえで役立つことがあります。代理店やチェーン店であれば、本部から指導されたり、表彰されたりする機会があるものです。車のディーラーであれば「地区で一番リピート率が高いことを表彰された」であるとか、携帯電話販売会社であれば「従業員の定着率が一番高いことをほめられた」であるとか、何かその会社の強みを読み解くヒントが出てくるはずです。
 なお、何を評価されているのかがわかったら、それが何に立脚したものかを深掘りすると、強みがより鮮明になります。「あの職人の腕が命」「社長の営業力が命」という会社は、一代限りで終わらぬように技術や力の伝承ができているかがポイントになります。こういう観点で会社を見ていくと、ただ財務比率を見て善し悪しを判断するよりも、審査の仕事が面白くなるはずです。

 


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