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与信管理(24)新興業界の審査

2017年5月8日

審査は不況耐性から発展性へ
 国内景気は緩やかな回復が続いていますが、リーマン・ショックの荒波を超えて売上回復を果たしている企業が増えています。

 こうしたなか、長い不況期の時には厳しい環境下での体力の残り具合に置かれていた審査の比重が、売上拡大の持続性や発展性といったところに移りつつあります。

 少し前はLED、最近は太陽光・スマートフォン関連など、活気のある商材や業界は移り変わっていきますが、このような業界には異業種からも多くの企業が参入し、中には信用に難がある企業や危うい取引が紛れ込むこともあります。そこでは、自社の営業が「おいしい話」に巻き込まれるリスクもあるため、審査は慎重を期する必要があります。

売上拡大企業の審査
 こうした業界に限らず、売上拡大期の企業については、売上実績や商流の裏付をとる、商材の評判を確認する、資金調達の余力を確認する、内部体制を確認するといったところが審査のポイントになるでしょう。

 売上実績については、どこに何をどれだけ売っているのかという基本情報をしっかり押さえることです。売上が増える企業は営業基盤が変化しているので、「いつの間にそのようなところに売っていたのか?」といったことにならないよう、変化を確認していくことが重要です。

 また代理店などの場合は、扱う商材の評判や優位性について情報を集める必要があります。新しい商材の場合は評価が定まっていない側面もありますが、その商材に詳しい取引先に聞いてみることも大切です。

 さらに売上拡大を資金繰りが支えられるかという点で、資金調達余力のチェックは不可欠です。売上が増える企業は資金需要が旺盛です。利益により当面の返済原資は確保できるとしても、借入水準が年商の半年分を超えるなど危険水準に入った場合は、売上が停滞局面に入った途端に返済に窮することが出てきます。

 内部体制については、営業員の急激な増員により教育が追いついていないことがないか、楽観的過ぎる見通しによって過大な投資や支出をしていないか、といった点がチェックポイントになります。

 売上拡大企業への与信は、リスクもありますがリターンも大きくなります。こうした案件の審査は、まさに情報力や目利き力が試される、審査人の腕の見せどころといえるでしょう。


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