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与信管理(28)個人事業の決算書とは?

2017年9月5日

個人事業における白色申告と青色申告
 個人の事業所得の申告は、法人の決算期のように任意に設けることはできず、1月から12月の1年分をまとめ、翌年の2月16日から3月15日(土日の場合は翌月曜日)に提出されます。
 原則として申告をしようとする年の3月15日までに「所得税の青色申告承認申請書」を提出し、青色申告を選択することができますが、白色よりも厳密な記帳や決算書の作成が求められます。

 青色申告では、所得金額から特別控除として10万円か、不動産所得又は事業所得を生ずべき事業を営んでいれば65万円を選択できます。後者の要件としては、一般的には複式簿記といった正規の簿記の原則による記帳、及び貸借対照表及び損益計算書の作成が求められますが、これによって65万円控除のほか、青色専従者給与、貸倒引当金繰入額の必要経費算入、欠損金の3年間繰越などの特典が設けられています。

 このようなことから、個人事業において貸借対照表も含めた法人の申告水準と同程度の決算書が作られるのは、青色申告で65万円の青色申告特別控除を適用している場合に限定されることになります。

白色における収支内訳書と青色における青色決算書
 個人事業の所得税申告書に添付される資料は、白色か青色かで異なります。白色では収支内訳書、青色では青色決算書と呼ばれ、具体的な内容<一般用>は以下のようなものです。なお、<一般用>という事業所得のフォーマットのほかに、事業所得の種類に応じて<不動産所得用>や<農業所得用>のほか<現金主義用>などがあり、<一般用>とは記載内容が異なる点に注意が必要です。

・白色申告における収支内訳書<一般用>
 オモテ面に収入金額、売上原価と経費のいわゆる損益計算書の簡易版、給料賃金や税理士等の報酬・料金の内訳などがあります。裏面に売上と仕入、地代家賃の明細、金融機関を除く利子割引料の明細のほか、減価償却費を計算する欄があります。

・青色申告における青色決算書<一般用>
 計4ページの様式になっており、1ページ目に損益計算書、2ページ目に月別の売上金額と仕入金額の記入欄、賃金給料に専従者給料の内訳のほか、貸倒引当金繰入額の計算欄や青色申告特別控除の計算欄(10万円と65万円の選択)があります。3ページ目には、白色と同じように減価償却費の計算欄、税理士等の報酬・料金の内訳、地代家賃の明細、金融機関を除く利子割引料の明細があります。そして4ページ目が貸借対照表と製造原価の計算欄という構成になっています。

個人事業における貸借対照表
 前述の通り、貸借対照表がしっかり作成されるのは、青色申告で65万円の青色申告特別控除を用いる場合となります。しかしながら、貸借対照表に計上された固定資産については、事業割合に応じた減価償却費が損益計算書に計上されるなど、法人では想定されない運用がなされることもあります。

 すなわち、あくまで確定申告に応じて作成される個人決算書は、税務申告を主目的とし外部への公表は想定していない点において、法人の決算書とはスタンスが異なることを念頭に置いておく必要があります。


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