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与信管理 (31)倒産を知らない子供たち

2017年12月5日

倒産を知らない・・・
 「戦争を知らない世代」という言葉が使われるようになって久しいですが、審査の現場においても「焦げ付きを知らない」、あるいは「倒産を知らない」という若い担当者は多いのではないでしょうか。
 経験というものは、若者にとっては言われても自分ではどうしようもないことですが、実際に焦げ付きや企業倒産を回避する仕事に携わる審査部門の担当者にとって、その重さを知ることは貴重な経験と言えます。

 倒産の重みというのは裏を返せば企業経営の重みであり、そうしたものへの理解や敬意がなければ、経営者との会話も実のあるものにはなりません。
 そうした中において、万に一つも企業信用の見立てを誤ってはならないというところに、企業審査の難しさがあります。

倒産を学ぶ
 自ら体験することはなくても、知見によって補う努力は出来ます。TDBが発行している帝国ニュースでは日々、全国で起きている倒産記事が掲載されており、倒産という事象が日常的に起きているという量的な感覚はそこでつかむことができます。
 また、特集記事として組まれる話題の倒産の経緯を伝える記事は、審査者のみならず経営者にとってもケーススタディとして有用とされています。ただ、倒産に遭遇した経験のない若手にその重さをどう伝えるか・・・という点で、そうした役割を果たしてくれる書籍は意外とありません。

 そうした中、お奨めする書籍があります。帝国データバンク情報部藤森徹著『あの会社はこうして潰れた』(日経プレミアシリーズ)という本です。倒産についての基本的な知識が得られるだけでなく、中小企業が倒産に至る共通点などが掲載されています。
 人事異動のシーズンにおいて、これから新たに企業審査に携わる人、とくに、営業も含めた経験の浅い若手スタッフの導入教育に取り入れてはいかがでしょうか。

 審査の立場からそのノウハウや分析手法を書いたもの、倒産の法的形態や対処法を書いたものは多々ありますが、倒産というものがどういうものかを生々しく書かれた本というのは、あまりお目にかかりません。

 企業は生き物と言いますが、企業経営はきわめて人間くさい営みであり、その良否の見立てを行う企業審査という仕事には、人生経験が多く活かされる仕事とも言えます。超高齢社会に入っている日本では、経済活力の面ではともすればそれがマイナスのニュアンスでとらえられがちですが、審査や営業の経験が豊富なオールド・ビジネス・パーソンの知見は、企業審査をより深いものにするはずです。


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