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与信管理 (32)担保価値

2018年1月12日

不動産登記の価値
 企業融資において「担保主義からの脱却」という言葉の登場からずいぶん経ちました。いわゆるバブル期の不動産担保への過信やそれによる事業の目利き力の低下への反省としてそうした言葉が用いられてきましたが、現実の融資の現場においては依然として不動産は大きな価値を持っています。

 ただし、企業側の資産蓄積の形も変わってきています。かつては「いずれは自社ビルを建てて・・・」という経営者も多くいましたが、近年では価値観が多様化しています。都市部の新興市場の企業では、拠点はすべて賃借という身軽な営業をしている企業も多数あり、こうした背景により金融機関側にも担保に頼らない融資の判断軸、つまり「事業の将来性」や「ビジネスモデルの良否」を目利きすることが求められています。

 近年は法整備とともに営業債権や設備、商品在庫といった動産が担保として供与される場面も出てきていますが、いまだ不動産担保ほどは普及していません。こうしたなかで、預金を原資に融資を行う金融機関が預金者保護のために融資の回収・保全に手を尽くすことに変わりはなく、その有力な手段である不動産担保がなくなることは想定しにくいところです。

 与信判断の場面においては、不動産登記はその不動産の資産価値を算定する材料になるだけでなく、所有関係の裏付け、担保設定状況による取引金融機関の特定や根抵当権・抵当権の極度額、その変化による企業状態の推測など、多くの材料をもたらす情報源です。企業信用の判断軸が不動産に傾斜した時代は終わったとしても、不動産とその登記の重要性が損なわれる可能性は今後も低いといえるでしょう。

 若手の審査担当者には、今後も審査の基礎知識として不動産登記の重要性や見方を教えていく必要性は続いていくと考えられます。


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