TDB景気動向調査(全国)

- 2010年4月調査 -

 

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2010年5月10日
株式会社帝国データバンク 産業調査部

景気DIは30.7、4カ月連続で改善し、
リーマン・ショック前の水準を回復

〜 好調な外需に緩やかな自律回復の動きも加わるが、依然として力強さには欠ける 〜
(調査対象2万1,431社、有効回答1万772社、回答率50.3%、調査開始2002年5月)

2010年4月の動向 : 回復局面

 2010年4月の景気動向指数(景気DI:0〜100、50が判断の分かれ目)は、前月比1.9ポイント増の30.7となり、4カ月連続で改善して、1年8カ月ぶりにリーマン・ショック前の水準(30.3:2008年8月)を回復した。

 業界別にみると、『製造』(33.4)が好調な外需にけん引されたほか、国内でも政策的な消費喚起や緩やかな自律回復の動きによって改善を続け、リーマン・ショック前の水準を回復し、10業界中で2004年4月以来6年ぶりにトップとなった。また、家電やスーパーなどの『小売』(30.1)や外食などの『サービス』(31.5)も改善し、内需関連業界も緩やかな回復の動きが続いた。

 全国的に広がった真冬並みの寒気の影響で、食品や衣料品が悪化し、観光やレジャー関連が伸び悩んだことで、全体の改善幅(1.9ポイント)は前月(2.1ポイント)には及ばなかったが、内外需の底上げにより改善基調を持続。国内景気は依然として力強さには欠けるが、着実に回復を続けている。

1) 好調な外需や消費喚起、緩やかな自律回復の動きによって、幅広い業界で改善続く

2) 政策頼みの面強く、真冬並みの寒気も影響し、『小売』は『建設』『不動産』に次ぐ低水準



今後の見通し : 回復見込みだが、地域や業種間では格差拡大の可能性も

 中国やインドなどアジアの好調な外需によって、国内の生産活動は回復が続くとみられる。これまでコスト削減を強化してきた大手を中心に、業績の上振れも目立っており、新年度より開始された子ども手当や高校授業料の実質無償化などの家計支援、企業の低価格戦略の広がりも、需要の底上げにつながることが期待される。

 ただ、企業の投資姿勢に大幅な改善は見込めず、雇用や所得面でも早期回復は期待できない。政局は混迷の度を深め、今後の政策見通しが不透明さを増していることも、家計の生活防衛意識緩和の妨げとなっており、自律回復の動きが本格化する環境にはない。また、家電エコポイントの制度改定(2010年4月)やエコカー補助金の終了(同年9月)などこれまでの政策の反動減のほか、デフレ下において、新興国の需要増を背景とした原材料価格の上昇も大きな懸念材料となる。

  景気予測DIは「1カ月後」(32.9、当月比2.2ポイント増)、「3カ月後」(35.9、同5.2ポイント増)、「6カ月後」(37.5、同6.8ポイント増)となった。国内景気は外需主導で回復が見込まれるものの、地域や業種間では格差拡大の可能性もある。



※1:網掛けなしは改善、黄色の網掛けは横ばい、青色の網掛けは悪化を示す
※2:景気予測DIは、ARIMAモデルに経済統計を加えたstructural ARIMAモデルで分析

業界別:『製造』がリーマン・ショック前の水準回復し、10業界中で6年ぶりトップに





※網掛けなしは前月比改善または増加、黄色の網掛けは前月比横ばい、青色の網掛けは前月比悪化または減少を示す

規模別:「大企業」「中小企業」「小規模企業」の全規模が4カ月連続で改善





※網掛けなしは前月比改善または増加、黄色の網掛けは前月比横ばい、青色の網掛けは前月比悪化または減少を示す

地域別:『南関東』はリーマン・ショック前の水準を回復し、3カ月連続で首位に





※網掛けなしは前月比改善または増加、黄色の網掛けは前月比横ばい、青色の網掛けは前月比悪化または減少を示す

業界別の景況感「現在」(2010年4月調査分)



業界別の景況感「先行き」(2010年4月調査分)



調査先企業の属性

1) 調査対象(2万1,431社、有効回答企業1万772社、回答率50.3%)







2) 調査事項

3) 調査時期・方法

2010年4月20日〜 30日(インターネット調査)

景気DIについて

■TDB景気動向調査の目的および調査項目

 全国企業の景気判断を総合した指標。国内景気の実態把握を主目的として、2002年5月から調査を行っており、景気判断や企業収益、設備投資意欲、雇用環境など、企業活動全般に関する項目について、全国2万社以上を対象に実施している月次の統計調査(ビジネス・サーベイ)である。

■調査先企業の選定

 全国全業種、全規模を対象とし、調査協力の承諾が得られた企業を調査先としている。

■DI算出方法

 DI(ディフュージョン・インデックス〈Diffusion Index〉)は、企業による7段階の判断に、それぞれ下表カッコ内の点数を与え、これらを各回答区分の構成比(%)に乗じて算出している。


 50を境にそれより上であれば「良い」超過、下であれば「悪い」超過を意味し、50が判断の分かれ目となる。なお、小数点第2位を四捨五入している。また、DIの算出においては、企業規模の大小に 基づくウェイト付けは行っておらず、「1社1票」の単純平均の形をとっている。

■企業規模区分

 企業の多様性が増すなか、資本金や従業員数だけでは計りきれない実態の把握を目的に、中小企業基本法に準拠するとともに、全国売上高ランキングデータを加え、下記のとおり区分している。


注1:中小企業基本法で小規模企業を除く中小企業に分類される企業のなかで、業種別の全国売上高ランキングが上位3%の企業を大企業として区分
注2:中小企業基本法で中小企業に分類されない企業のなかで、業種別の全国売上高ランキングが下位50%の企業を中小企業として区分
注3:上記の業種別の全国売上高ランキングは、TDB産業分類(1,359業種)によるランキング(353) (3.2%)

■景気予測DI

 景気DIの先行きを予測する指標。ARIMAモデルに、経済統計やTDB景気動向調査の「売り上げDI」、「設備投資意欲DI」、「先行き見通しDI」などを加えたstructural ARIMAモデルで分析し、景気予測DIを算出している。

【問い合わせ先】株式会社帝国データバンク 産業調査部
Tel:03-5775-3163
e-mail:keiki@mail.tdb.co.jp

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