TDB景気動向調査(全国)

- 2010年7月調査 -

 

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2010年8月4日
株式会社帝国データバンク 産業調査部

景気DIは33.5、国内景気は回復基調を維持するも、力強さに欠ける

〜自律回復の動きは弱く、欧米の景気減速や円高も影響して国内製造業には変調の兆し〜
(調査対象2万2,557社、有効回答1万1,446社、回答率50.7%、調査開始2002年5月)

2010年7月の動向:回復局面

 2010年7月の景気動向指数(景気DI:0〜100、50が判断の分かれ目)は、前月比1.2ポイント増の33.5となり、7カ月連続で改善した。

 業界別にみると、『製造』(36.7)が中国やインドなどアジア圏の好調な需要にけん引されて改善を続けた。『小売』(33.7)や『サービス』(33.7)、『不動産』(33.4)など、内需関連業界も改善基調を持続した。
 しかし、内需は政策頼みによる特需の面が強く、一部消費財では猛暑による需要増がみられたものの、自律回復の動きは弱い。『製造』では欧米の景気減速や円高なども影響したことで、これまで国内景気の回復をけん引してきた電機や自動車関連業種の改善ペースがいずれも大幅に縮小し、国内製造業には変調の兆しも表れ始めている。国内景気は回復基調を維持しているものの、力強さに欠けている。

1) 外需や緩やかな内需回復で、『製造』『小売』『サービス』など幅広い業界で改善持続

2) 内需は政策頼みによる特需の面強く、自律回復の動きは弱い

3) 欧米の景気減速や円高などで、国内製造業には変調の兆し



今後の見通し:回復続くが、踊り場局面入りの可能性も

 国内では家電や自動車向けの政策支援が期限を迎えつつあるなかで、自動車販売店や家電量販店などは需要獲得を狙った商戦を活発化させており、これらが内需の底上げに寄与するとみられる。また、中国やインドなどの好調な新興国需要によって、大手企業を中心に業績回復が見込まれる。
 しかし、欧米の景気減速や円高の定着より、今後の輸出動向にはやや厳しい見方を示す企業も増加している。一部の自動車部品メーカーでは、エコカー補助金の2010年9月末の期限切れを前に減産の動きも表れ始めており、各種政策支援の期限切れ後は国内景気が伸び悩む可能性もある。自律回復の動きが弱く、デフレも長期化するなか、各業界では経営基盤の安定・強化を図るべく海外シフトの動きを加速させており、今後の国内における設備投資や雇用動向も不透明である。
 景気予測DIは「1カ月後」(34.8、当月比1.3ポイント増)、「3カ月後」(35.5、同2.0ポイント増)、「6カ月後」(35.0、同1.5ポイント増)となった。国内景気は回復基調の持続が見込まれるものの、踊り場局面に入る可能性もある。



※1:網掛けなしは改善、黄色の網掛けは横ばい、青色の網掛けは悪化を示す
※2:景気予測DIは、ARIMAモデルに経済統計を加えたstructural ARIMAモデルで分析

業界別:『製造』は改善持続も、脆弱な内需や欧米の景気減速により変調の兆し





※網掛けなしは前月比改善または増加、黄色の網掛けは前月比横ばい、青色の網掛けは前月比悪化または減少を示す

規模別:「大企業」「中小企業」「小規模企業」の全規模が7カ月連続で改善



※網掛けなしは前月比改善または増加、黄色の網掛けは前月比横ばい、青色の網掛けは前月比悪化または減少を示す

地域別:『東海』が全国水準の手前まで回復、「宮崎」は2カ月連続で全国最低





※1:網掛けなしは改善、黄色の網掛けは横ばい、青色の網掛けは悪化を示す

業界別の景況感「現在」(2010年7月調査分)



業界別の景況感「先行き」(2010年7月調査分)



調査先企業の属性

1) 調査対象(2万2,557社、有効回答企業1万1,446社、回答率50.7%)




2) 調査事項

3) 調査時期・方法

2010年7月20日〜31日(インターネット調査)

景気DIについて

■TDB景気動向調査の目的および調査項目

 全国企業の景気判断を総合した指標。国内景気の実態把握を主目的として、2002年5月から調査を行っており、景気判断や企業収益、設備投資意欲、雇用環境など、企業活動全般に関する項目について、全国2万社以上を対象に実施している月次の統計調査(ビジネス・サーベイ)である。

■調査先企業の選定

 全国全業種、全規模を対象とし、調査協力の承諾が得られた企業を調査先としている。

■DI算出方法

 DI(ディフュージョン・インデックス〈Diffusion Index〉)は、企業による7段階の判断に、それぞれ下表カッコ内の点数を与え、これらを各回答区分の構成比(%)に乗じて算出している。


 50を境にそれより上であれば「良い」超過、下であれば「悪い」超過を意味し、50が判断の分かれ目となる。なお、小数点第2位を四捨五入している。また、DIの算出においては、企業規模の大小に 基づくウェイト付けは行っておらず、「1社1票」の単純平均の形をとっている。

■企業規模区分

 企業の多様性が増すなか、資本金や従業員数だけでは計りきれない実態の把握を目的に、中小企業基本法に準拠するとともに、全国売上高ランキングデータを加え、下記のとおり区分している。


注1:中小企業基本法で小規模企業を除く中小企業に分類される企業のなかで、業種別の全国売上高ランキングが上位3%の企業を大企業として区分
注2:中小企業基本法で中小企業に分類されない企業のなかで、業種別の全国売上高ランキングが下位50%の企業を中小企業として区分
注3:上記の業種別の全国売上高ランキングは、TDB産業分類(1,359業種)によるランキング

■景気予測DI

 景気DIの先行きを予測する指標。ARIMAモデルに、経済統計やTDB景気動向調査の「売り上げDI」、「設備投資意欲DI」、「先行き見通しDI」などを加えたstructural ARIMAモデルで分析し、景気予測DIを算出している。

【問い合わせ先】株式会社帝国データバンク 産業調査部
Tel:03-5775-3163
e-mail:keiki@mail.tdb.co.jp

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