TDB景気動向調査(全国)

- 2010年8月調査 -

 

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2010年9月3日
株式会社帝国データバンク 産業調査部

景気DI は33.2 で8 カ月ぶりに悪化、国内景気は失速

〜円高や欧米の景気減速により、『製造』はリーマン・ショック後の回復局面で最大の悪化幅に〜
(調査対象2万2,732社、有効回答1万1,578社、回答率50.9%、調査開始2002年5月)

2010年8月の動向:回復局面

 2010年8月の景気動向指数(景気DI:0〜100、50が判断の分かれ目)は、前月比0.3ポイント減の33.2となり、8カ月ぶりに悪化した。

 業界別にみると、『製造』(35.9)や『卸売』(33.5)、『小売』(33.2)、『サービス』(33.6)などが8カ月ぶりに悪化した。
 特に、これまで国内景気の回復をけん引してきた『製造』では、電機や自動車関連業種が悪化に転じ、他の業種もそろって悪化したことから、『製造』は今回の景気回復局面で最大の悪化幅となった。円高の進行や欧米の景気減速の影響に加えて、国内でも自律回復の動きは弱く、政策支援による底上げ効果も縮小している。国内景気は失速しており、回復局面には変調が表れ始めている。

1) 円高や欧米の景気減速などで、『製造』は8カ月ぶりに悪化

2) 雇用環境や所得低迷の長期化で、自律回復の動きは弱く、政策効果も縮小



今後の見通し:踊り場局面

 大手製造業を中心に2010年度上半期の企業業績は回復傾向にある。政府による新たな経済対策や、円高進行に対する日銀の追加の金融緩和政策など、財政・金融政策による下支えにも期待がかかる。しかし、民主党代表選の党内対立の影響により、いまだ政策見通しは不透明で、金融政策にも手詰まり感が強い。
 また、欧米の景気減速や中国の成長鈍化によって、今後の外需は楽観できない状況にある。国内では企業の投資姿勢が慎重で、雇用や所得の大幅な改善も期待できず、メーカーや小売・サービス業など幅広い業界における海外シフトの加速やデフレのさらなる長期化も懸念される。レアアースや鉄鉱石、穀物の高騰など世界的に激化している資源争奪戦は、為替動向とともに今後の企業収益の不安定要素となる可能性が高い。
 景気予測DIは「1カ月後」(33.1、当月比0.1ポイント減)、「3カ月後」(33.0、同0.2ポイント減)、「6カ月後」(32.7、同0.5ポイント減)となった。国内景気は踊り場局面となる可能性が高く、一段の下振れも懸念される。



※1:網掛けなしは改善、黄色の網掛けは横ばい、青色の網掛けは悪化を示す
※2:景気予測DIは、ARIMAモデルに経済統計を加えたstructural ARIMAモデルで分析

業界別:『製造』はリーマン・ショック以降の景気回復局面で最大の悪化幅に





※網掛けなしは前月比改善または増加、黄色の網掛けは前月比横ばい、青色の網掛けは前月比悪化または減少を示す

規模別:「大企業」「中小企業」「小規模企業」の全規模が8カ月ぶりに悪化





※網掛けなしは前月比改善または増加、黄色の網掛けは前月比横ばい、青色の網掛けは前月比悪化または減少を示す

地域別:『南関東』が首位を維持、『東海』は1年11カ月ぶりに全国水準を上回る





※1:網掛けなしは前月比改善または増加、黄色の網掛けは前月比横ばい、青色の網掛けは前月比悪化または減少を示す

業界別の景況感「現在」(2010年8月調査分)


業界別の景況感「先行き」(2010年8月調査分)


調査先企業の属性

1) 調査対象(2万2,732社、有効回答企業1万1,578社、回答率50.9%)




2) 調査事項

3) 調査時期・方法

2010年8月19日〜 31日(インターネット調査)

景気DIについて

■TDB景気動向調査の目的および調査項目

 全国企業の景気判断を総合した指標。国内景気の実態把握を主目的として、2002年5月から調査を行っており、景気判断や企業収益、設備投資意欲、雇用環境など、企業活動全般に関する項目について、全国2万社以上を対象に実施している月次の統計調査(ビジネス・サーベイ)である。

■調査先企業の選定

 全国全業種、全規模を対象とし、調査協力の承諾が得られた企業を調査先としている。

■DI算出方法

 DI(ディフュージョン・インデックス〈Diffusion Index〉)は、企業による7段階の判断に、それぞれ下表カッコ内の点数を与え、これらを各回答区分の構成比(%)に乗じて算出している。


 50を境にそれより上であれば「良い」超過、下であれば「悪い」超過を意味し、50が判断の分かれ目となる。なお、小数点第2位を四捨五入している。また、DIの算出においては、企業規模の大小に 基づくウェイト付けは行っておらず、「1社1票」の単純平均の形をとっている。

■企業規模区分

 企業の多様性が増すなか、資本金や従業員数だけでは計りきれない実態の把握を目的に、中小企業基本法に準拠するとともに、全国売上高ランキングデータを加え、下記のとおり区分している。


注1:中小企業基本法で小規模企業を除く中小企業に分類される企業のなかで、業種別の全国売上高ランキングが上位3%の企業を大企業として区分
注2:中小企業基本法で中小企業に分類されない企業のなかで、業種別の全国売上高ランキングが下位50%の企業を中小企業として区分
注3:上記の業種別の全国売上高ランキングは、TDB産業分類(1,359業種)によるランキング

■景気予測DI

 景気DIの先行きを予測する指標。ARIMAモデルに、経済統計やTDB景気動向調査の「売り上げDI」、「設備投資意欲DI」、「先行き見通しDI」などを加えたstructural ARIMAモデルで分析し、景気予測DIを算出している。

【問い合わせ先】株式会社帝国データバンク 産業調査部
Tel:03-5775-3163
e-mail:keiki@mail.tdb.co.jp

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