TDB景気動向調査(全国)

- 2010年9月調査 -

 

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2010年10月6日
株式会社帝国データバンク 産業調査部

景気DIは32.7で2カ月連続悪化、国内景気は失速が鮮明

〜円高や外需減速に加え、自律回復の動きが弱いなかでの政策支援終了も大きな下押し要因に〜
(調査対象2万2,707社、有効回答1万1,349社、回答率50.0%、調査開始2002年5月)

2010年9月の動向:踊り場局面に入りつつある

 2010年9月の景気動向指数(景気DI:0〜100、50が判断の分かれ目)は、前月比0.5ポイント減の32.7となり、2カ月連続で悪化した。

 業界別にみると、『製造』(35.3)や『卸売』(32.8)、『小売』(31.8)、『サービス』(33.1)などが2カ月連続で悪化した。
 特に、『小売』はエコカー補助金の終了によって「自動車・同部品小売」が調査開始以来、最大の悪化幅を記録。また、『製造』でも電機や自動車関連業種などが2カ月連続で悪化した。円高や不安定な米欧の景気動向による外需の減速に加えて、自律回復の動きが弱いなかで政策支援が終了となった影響の大きさも浮き彫りとなっている。国内景気の失速は鮮明で、踊り場局面に入りつつある。

1) 円高や外需の減速により、『製造』が2カ月連続で悪化

2) 政策支援の終了により、自動車関連業種など幅広く悪化



今後の見通し:踊り場局面

 2010年度上半期の企業業績は、大手製造業やアジア需要を取り込んだ小売業やサービス業などを中心に回復がみられた。アジアは今後も堅調な成長持続が見込まれており、第2次菅政権による矢継ぎ早の景気対策の実施も見込まれる。
 しかし、米景気の減速やEUの金融不安、円高、尖閣諸島をめぐる中国との政治的緊張が経済活動に及ぼす影響など懸念材料は多い。国内では需要不足とデフレが続くなか、幅広い業界で海外シフトの動きが活発化している。2011年1月には家電エコポイント制度が縮小され、同年3月には適用期限を迎えることとなるが、景気が弱含むなかでの政策支援の終了は一段の下振れを招く恐れがある。財政不安も根強いことから、今後の金融政策の動向が注目される。
 景気予測DIは「1カ月後」(31.1、当月比1.6ポイント減)、「3カ月後」(30.0、同2.7ポイント減)、「6カ月後」(30.1、同2.6ポイント減)となった。国内景気は踊り場局面が見込まれるが、一時的に大幅な悪化に陥る可能性もある。



※1:網掛けなしは改善、黄色の網掛けは横ばい、青色の網掛けは悪化を示す
※2:景気予測DIは、ARIMAモデルに経済統計を加えたstructural ARIMAモデルで分析

業界別:『小売』では「自動車・同部品小売」が調査開始以来最大の悪化幅に





※網掛けなしは前月比改善または増加、黄色の網掛けは前月比横ばい、青色の網掛けは前月比悪化または減少を示す

規模別:「大企業」「中小企業」とも2カ月連続で悪化




※網掛けなしは前月比改善または増加、黄色の網掛けは前月比横ばい、青色の網掛けは前月比悪化または減少を示す

地域別:『南関東』が首位を維持、『東海』は再び全国水準を下回る





※1:網掛けなしは前月比改善または増加、黄色の網掛けは前月比横ばい、青色の網掛けは前月比悪化または減少を示す

業界別の景況感「現在」(2010年9月調査分)


業界別の景況感「先行き」(2010年9月調査分)


調査先企業の属性

1) 調査対象(2万2,707社、有効回答企業1万1,349社、回答率50.0%)




2) 調査事項

3) 調査時期・方法

2010年9月16日〜 30日(インターネット調査)

景気DIについて

■TDB景気動向調査の目的および調査項目

 全国企業の景気判断を総合した指標。国内景気の実態把握を主目的として、2002年5月から調査を行っており、景気判断や企業収益、設備投資意欲、雇用環境など、企業活動全般に関する項目について、全国2万社以上を対象に実施している月次の統計調査(ビジネス・サーベイ)である。

■調査先企業の選定

 全国全業種、全規模を対象とし、調査協力の承諾が得られた企業を調査先としている。

■DI算出方法

 DI(ディフュージョン・インデックス〈Diffusion Index〉)は、企業による7段階の判断に、それぞれ下表カッコ内の点数を与え、これらを各回答区分の構成比(%)に乗じて算出している


 50を境にそれより上であれば「良い」超過、下であれば「悪い」超過を意味し、50が判断の分かれ目となる。なお、小数点第2位を四捨五入している。また、DIの算出においては、企業規模の大小に基づくウェイト付けは行っておらず、「1社1票」の単純平均の形をとっている。

■企業規模区分

 企業の多様性が増すなか、資本金や従業員数だけでは計りきれない実態の把握を目的に、中小企業基本法に準拠するとともに、全国売上高ランキングデータを加え、下記のとおり区分している。


注1:中小企業基本法で小規模企業を除く中小企業に分類される企業のなかで、業種別の全国売上高ランキングが上位3%の企業を大企業として区分
注2:中小企業基本法で中小企業に分類されない企業のなかで、業種別の全国売上高ランキングが下位50%の企業を中小企業として区分
注3:上記の業種別の全国売上高ランキングは、TDB産業分類(1,359業種)によるランキング

■景気予測DI

 景気DIの先行きを予測する指標。ARIMAモデルに、経済統計やTDB景気動向調査の「売り上げDI」、「設備投資意欲DI」、「先行き見通しDI」などを加えたstructural ARIMAモデルで分析し、景気予測DIを算出している。

【問い合わせ先】株式会社帝国データバンク 産業調査部
Tel:03-5775-3163
e-mail:keiki@mail.tdb.co.jp

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