TDB景気動向調査(全国)

- 2010年11月調査 -

 

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2010年12月3日
株式会社帝国データバンク 産業調査部

景気DI は32.3で4カ月ぶりに改善、国内景気は踊り場局面に踏みとどまる

〜2010年12月以降は相次ぐ政策支援の縮小・終了や企業の収益力低下により、一段の下押しも〜
(調査対象2万2,939社、有効回答1万948社、回答率47.7%、調査開始2002年5月)

2010年11月の動向:踊り場局面

 2010年10月の景気動向指数(景気DI:0〜100、50が判断の分かれ目)は、前月比1.2ポイント減の31.5となり、3カ月連続で悪化した。

 2010年11月の景気動向指数(景気DI:0〜100、50が判断の分かれ目)は、前月比0.8ポイント増の32.3となり、4カ月ぶりに改善した。 業界別では9業界が改善した。特に、『製造』(34.4)は中国などの外需が堅調で、円高傾向も一服し、政策支援による下支えも緩やかながら続いたことで、4カ月ぶりに改善した。『小売』(30.7)も食料品や衣料品などの季節商材が比較的好調であったことから4カ月ぶりに改善した。しかし、いずれの改善幅も夏以降の悪化を幾分戻した程度であり、エコカー補助金終了後の自動車関連業界では停滞が続くなど、自律回復の動きは弱い。国内景気は踊り場局面に踏みとどまっているが、外需や為替動向などに支えられて急落を回避したに過ぎず、依然として回復力は弱い。

1) 堅調な外需や円高の一服により、『製造』は4カ月ぶりに改善

2) 家電エコポイントの駆け込み需要や季節商材が好調で、『小売』は4カ月ぶりに改善



今後の見通し:踊り場局面

 EUでは金融不安が根強いものの米国景気は底堅さをみせており、企業は経営効率化とともにアジアを中心とした外需獲得を強化している。日経平均株価は5カ月ぶりに1万円台を回復し、2010年度補正予算が成立するなど景気下支えへの期待もかかる。
 しかし、雇用や所得は厳しさが続く見込みで、2010年12月から新年度にかけては政策支援の縮小や終了が相次ぐ(家電エコポイント約半減:2010年12月、住宅取得資金の贈与税非課税枠の縮小:2011年1月、家電エコポイント制度終了、緊急保証制度終了:同年3月)。こうしたなか、原油価格や鉄鉱石など原材料価格には上振れの兆しがあり、需要が弱いなかで企業は一段の収益力低下に陥る恐れがある。不安定な政治も国内景気の先行き不透明感を増幅させている。
 景気予測DI は「1カ月後」(32.1、当月比0.2ポイント減)、「3カ月後」(32.0、同0.3ポイント減)、「6カ月後」(33.5、同1.2ポイント増)となった。国内景気は踊り場局面が続くとみられるが、内需低迷により一段と下押しされる可能性もある。



※1:網掛けなしは改善、黄色の網掛けは横ばい、青色の網掛けは悪化を示す
※2:景気予測DIは、ARIMAモデルに経済統計を加えたstructural ARIMAモデルで分析

業界別:『製造』は4カ月ぶり改善も、自動車関連業種は低迷続く





※網掛けなしは前月比改善または増加、黄色の網掛けは前月比横ばい、青色の網掛けは前月比悪化または減少を示す

規模別:「大企業」「中小企業」「小規模企業」いずれも4カ月ぶりに改善





※網掛けなしは前月比改善または増加、黄色の網掛けは前月比横ばい、青色の網掛けは前月比悪化または減少を示す

地域別:『東海』は内需の回復遅れが目立ち、3カ月連続で全国を下回る





※1:網掛けなしは前月比改善または増加、黄色の網掛けは前月比横ばい、青色の網掛けは前月比悪化または減少を示す

業界別の景況感「現在」(2010年11月調査分)


業界別の景況感「先行き」(2010年11月調査分)


調査先企業の属性

1) 調査対象(2万2,939社、有効回答企業1万948社、回答率47.7%)




2) 調査事項

3) 調査時期・方法

2010年11月17日〜 30日(インターネット調査)

景気DIについて

■TDB景気動向調査の目的および調査項目

 全国企業の景気判断を総合した指標。国内景気の実態把握を主目的として、2002年5月から調査を行っており、景気判断や企業収益、設備投資意欲、雇用環境など、企業活動全般に関する項目について、全国2 万社以上を対象に実施している月次の統計調査(ビジネス・サーベイ)である。

■調査先企業の選定

 全国全業種、全規模を対象とし、調査協力の承諾が得られた企業を調査先としている。

■DI算出方法

 DI(ディフュージョン・インデックス〈Diffusion Index〉)は、企業による7段階の判断に、それぞれ下表カッコ内の点数を与え、これらを各回答区分の構成比(%)に乗じて算出している。


 50を境にそれより上であれば「良い」超過、下であれば「悪い」超過を意味し、50が判断の分かれ目となる。なお、小数点第2位を四捨五入している。また、DIの算出においては、企業規模の大小に 基づくウェイト付けは行っておらず、「1社1票」の単純平均の形をとっている。

■企業規模区分

 企業の多様性が増すなか、資本金や従業員数だけでは計りきれない実態の把握を目的に、中小企業基本法に準拠するとともに、全国売上高ランキングデータを加え、下記のとおり区分している。


注1:中小企業基本法で小規模企業を除く中小企業に分類される企業のなかで、業種別の全国売上高ランキングが上位3%の企業を大企業として区分
注2:中小企業基本法で中小企業に分類されない企業のなかで、業種別の全国売上高ランキングが下位50%の企業を中小企業として区分
注3:上記の業種別の全国売上高ランキングは、TDB産業分類(1,359業種)によるランキング

■景気予測DI

 景気DIの先行きを予測する指標。ARIMAモデルに、経済統計やTDB景気動向調査の「売り上げDI」、「設備投資意欲DI」、「先行き見通しDI」などを加えたstructural ARIMAモデルで分析し、景気予測DIを算出している。

【問い合わせ先】株式会社帝国データバンク 産業調査部
Tel:03-5775-3163
e-mail:keiki@mail.tdb.co.jp

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