TDB景気動向調査(全国)

- 2010年12月調査 -

 

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2011年1月11日
株式会社帝国データバンク 産業調査部

景気DIは32.9、回復力弱く、国内景気は踊り場局面が続く

〜外需や政策支援、年末需要や季節需要が下支えするも、原材料高やデフレ、円高が重しに〜
(調査対象2万3,101社、有効回答1万917社、回答率47.3%、調査開始2002年5月)

2010年12月の動向:踊り場局面

 2010年12月の景気動向指数(景気DI:0~100、50が判断の分かれ目)は前月比0.6ポイント増の32.9となった。2カ月連続で改善したものの、その改善幅は 0.6ポイントと2010年のなかでは6月と並び最小で、水準も今回の景気回復局面で最高となっ た33.5(2010年7月)には戻していない。

 外需は中国などの新興国を中心に好調で、内需も年末需要や家電、住宅などに対する政策支援で個人消費が下支えされたほか、下旬には寒気の流入によって季節需要も刺激され、企業では生産活動の改善基調が続いた。
 しかし、景気DI がリーマン・ショック前の水準を回復したに過ぎないなかで、いまだ雇用や所得環境は厳しく、エコカー補助金の終了や家電エコポイントの縮小が一段の改善に水を差す要因となっている。原材料高の一方、デフレで企業の収益性は厳しく、為替は一時1ドル=81円台に戻すなど円高水準の長期化も改善の重しとなっている。国内景気の回復力は依然として弱く、踊り場局面が続いている。

1) 好調な外需や内需の下支えにより、企業の生産活動は2カ月連続で改善

2) 原材料価格の上昇やデフレ、円高などで企業の収益性は厳しさ増す



今後の見通し:踊り場局面

 内需では一部の低価格品や高付加価値品が好調で、低金利を活かした消費や投資活動も見込まれるが、家計では生活防衛意識が根強く、企業においても国内の設備投資や雇用者数の大幅増加は期待できない。相次ぐ政策支援の終了も下押し要因となる。
 ただ、大手を中心に2010年度の企業業績は前年度比で回復が見込まれ2011年度も新興国などの好調な外需獲得へ向けた動きが活発化するとみられる。原材料高や円高などは不安定要素であり、政策見通しにも不透明感は漂うが、政府の新成長戦略を柱とした法人課税の実効税率引き下げなど新政策にも期待がかかる。
 景気予測DIは「1カ月後」(32.8、当月比0.1ポイント減)、「3カ月後」(34.3、同1.4ポイント増)、「6カ月後」(35.7、同2.8ポイント増)となった。国内景気は極めて緩やかな回復にとどまり、踊り場局面が続くことが見込まれる。



※1:網掛けなしは改善、黄色の網掛けは横ばい、青色の網掛けは悪化を示す
※2:景気予測DIは、ARIMAモデルに経済統計を加えたstructural ARIMAモデルで分析

業界別:『製造』は2カ月連続で改善し、『小売』は前月と同水準に





※網掛けなしは前月比改善または増加、黄色の網掛けは前月比横ばい、青色の網掛けは前月比悪化または減少を示す

規模別:「大企業」「中小企業」「小規模企業」いずれも2カ月連続で改善





※網掛けなしは前月比改善または増加、黄色の網掛けは前月比横ばい、青色の網掛けは前月比悪化または減少を示す

地域別:『東海』は4カ月連続で全国を下回り、他の都市圏に比べて回復遅れる





※1:網掛けなしは前月比改善または増加、黄色の網掛けは前月比横ばい、青色の網掛けは前月比悪化または減少を示す



【参考】「生産・出荷量DI」など各DI の1 年間の推移

業界別の景況感「現在」(2010年12月調査分)


業界別の景況感「先行き」(2010年12月調査分)


調査先企業の属性

1) 調査対象(2万3,101社、有効回答企業1万917社、回答率47.3%)




2) 調査事項

3) 調査時期・方法

2010年12月16日〜 2011年1月5日(インターネット調査)

景気DIについて

■TDB景気動向調査の目的および調査項目

 全国企業の景気判断を総合した指標。国内景気の実態把握を主目的として、2002年5月から調査を行っており、景気判断や企業収益、設備投資意欲、雇用環境など、企業活動全般に関する項目について、全国2 万社以上を対象に実施している月次の統計調査(ビジネス・サーベイ)である。

■調査先企業の選定

 全国全業種、全規模を対象とし、調査協力の承諾が得られた企業を調査先としている。

■DI算出方法

 DI(ディフュージョン・インデックス〈Diffusion Index〉)は、企業による7段階の判断に、それぞれ下表カッコ内の点数を与え、これらを各回答区分の構成比(%)に乗じて算出している。


 50を境にそれより上であれば「良い」超過、下であれば「悪い」超過を意味し、50が判断の分かれ目となる。なお、小数点第2位を四捨五入している。また、DIの算出においては、企業規模の大小に 基づくウェイト付けは行っておらず、「1社1票」の単純平均の形をとっている。

■企業規模区分

 企業の多様性が増すなか、資本金や従業員数だけでは計りきれない実態の把握を目的に、中小企業基本法に準拠するとともに、全国売上高ランキングデータを加え、下記のとおり区分している。


注1:中小企業基本法で小規模企業を除く中小企業に分類される企業のなかで、業種別の全国売上高ランキングが上位3%の企業を大企業として区分
注2:中小企業基本法で中小企業に分類されない企業のなかで、業種別の全国売上高ランキングが下位50%の企業を中小企業として区分
注3:上記の業種別の全国売上高ランキングは、TDB産業分類(1,359業種)によるランキング

■景気予測DI

 景気DIの先行きを予測する指標。ARIMAモデルに、経済統計やTDB景気動向調査の「売り上げDI」、「設備投資意欲DI」、「先行き見通しDI」などを加えたstructural ARIMAモデルで分析し、景気予測DIを算出している。

【問い合わせ先】株式会社帝国データバンク 産業調査部
Tel:03-5775-3163
e-mail:keiki@mail.tdb.co.jp

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