TDB景気動向調査(全国)

- 2011年6月調査 -

 

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2011年7月5日
株式会社帝国データバンク 産業調査部

景気DIは33.2、前月比1.8ポイント増と2カ月連続で改善

〜国内景気は回復基調を取り戻し始めるが、供給面に比べて需要面の回復遅れが目立つ〜

(調査対象2万2,773社、有効回答1万1,032社、回答率48.4%、調査開始2002年5月)

2011年6月の動向 : 回復基調を取り戻し始める

 2011年6月の景気動向指数(景気DI:0〜100、50が判断の分かれ目)は前月比1.8ポイント増の33.2となり、2カ月連続で改善した。
 東日本では生産設備の復旧が進んでおり、サプライチェーンの回復にともなって全国的に企業の生産活動は回復傾向が鮮明となり始めている。原材料価格の高騰や円高など は続いたものの、大手企業を中心に収益の改善もみられた。
 しかし、消費活動では生活必需品が底堅かったものの、特需がみられた家電関連以外では総じて停滞が続いた。震災も影響して所得や雇用環境の低迷が長期化しており、政 策の不透明感も強まったことで、供給面に比べて需要面で回復の遅れが目立っている。景気DIは震災前(35.4:2011年2月)を下回る水準が続いており、前月からの改善は 復興の端緒に過ぎない。国内景気は回復基調を取り戻し始めているものの、内需は不安定で、依然として弱含みの状況にある。

1) 企業の生産活動は復調が続き、『製造』が国内景気の回復をけん引

2) 家計の生活防衛意識に拍車がかかったことで、消費の回復はまだらで不安定



今後の見通し:緩やかな回復

 生産設備やサプライチェーンの回復により、企業活動は今後も着実な回復が見込まれる。省エネ製品やサービスなどの需要増も関連企業の収益改善に寄与する。アジアを中心とした経済成長の持続も、国内景気の回復をけん引していくものとみられる。
 しかし、電力不足が全国的な問題として長期化する恐れもあり、税制や貿易、エネルギー政策などとあわせて企業活動への影響が危惧される。また、震災による消費マイン ドの低迷は払拭されておらず、今後の政策見通しも不透明ななかで生活不安の増大が懸念される。さらに、生活必需品などの値上がりが続くことで家計ではいっそうの負担増 も懸念され、内需は明るい展望を描きにくい状況にある。
 景気予測DIは「1カ月後」(35.2、当月比2.0ポイント増)、「3カ月後」(36.2、同3.0ポイント増)、「6カ月後」(36.0、同2.8ポイント増)となった。国内景気は緩やかな回復基調が見込まれるが、需要不足の長期化で回復ペースは鈍化する可能性もある。



※1:網掛けなしは改善、黄色の網掛けは横ばい、青色の網掛けは悪化を示す
※2:景気予測DIは、ARIMAモデルに経済統計を加えたstructural ARIMAモデルで分析

業界別:『製造』の改善が進む一方、『小売』は伸び悩む



※網掛けなしは前月比改善または増加、黄色の網掛けは前月比横ばい、青色の網掛けは前月比悪化または減少を示す

規模別:「大企業」「中小企業」「小規模企業」いずれも2カ月連続で改善



※網掛けなしは前月比改善または増加、黄色の網掛けは前月比横ばい、青色の網掛けは前月比悪化または減少を示す

地域別:復興需要で「宮城」が全国首位となるなど、東日本の復調が顕著に







※網掛けなしは前月比改善または増加、黄色の網掛けは前月比横ばい、青色の網掛けは前月比悪化または減少を示す

業界別の景況感「現在」(2011年6月調査分)


業界別の景況感「先行き」(2011年6月調査分)


調査先企業の属性

1) 調査対象(2万2,773社、有効回答企業1万1,032社、回答率48.4%)




2) 調査事項

3) 調査時期・方法

2011年6月20日〜30日(インターネット調査)

景気DIについて

■TDB景気動向調査の目的および調査項目

 全国企業の景気判断を総合した指標。国内景気の実態把握を主目的として、2002年5月から調査を行っており、景気判断や企業収益、設備投資意欲、雇用環境など、企業活動全般に関する項目について、全国2 万社以上を対象に実施している月次の統計調査(ビジネス・サーベイ)である。

■調査先企業の選定

 全国全業種、全規模を対象とし、調査協力の承諾が得られた企業を調査先としている。

■DI算出方法

 DI(ディフュージョン・インデックス〈Diffusion Index〉)は、企業による7段階の判断に、それぞれ下表カッコ内の点数を与え、これらを各回答区分の構成比(%)に乗じて算出している。


 50を境にそれより上であれば「良い」超過、下であれば「悪い」超過を意味し、50が判断の分かれ目となる。なお、小数点第2位を四捨五入している。また、DIの算出においては、企業規模の大小に 基づくウェイト付けは行っておらず、「1社1票」の単純平均の形をとっている。

■企業規模区分

 企業の多様性が増すなか、資本金や従業員数だけでは計りきれない実態の把握を目的に、中小企業基本法に準拠するとともに、全国売上高ランキングデータを加え、下記のとおり区分している。


注1:中小企業基本法で小規模企業を除く中小企業に分類される企業のなかで、業種別の全国売上高ランキングが上位3%の企業を大企業として区分
注2:中小企業基本法で中小企業に分類されない企業のなかで、業種別の全国売上高ランキングが下位50%の企業を中小企業として区分
注3:上記の業種別の全国売上高ランキングは、TDB産業分類(1,359業種)によるランキング

■景気予測DI

 景気DIの先行きを予測する指標。ARIMAモデルに、経済統計やTDB景気動向調査の「売り上げDI」、「設備投資意欲DI」、「先行き見通しDI」などを加えたstructural ARIMAモデルで分析し、景気予測DIを算出している。

【問い合わせ先】株式会社帝国データバンク 産業調査部
Tel:03-5775-3163
e-mail:keiki@mail.tdb.co.jp

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