TDB景気動向調査(全国)

- 2011年9月調査 -

 

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2011年10月5日
株式会社帝国データバンク 産業調査部

景気DIは35.5、前月比0.3ポイント増と2カ月ぶりに改善

〜国内景気は緩やかな回復基調を維持、『東北』は復興需要で初の全国第1位に上昇〜

(調査対象2万2,909社、有効回答1万1,028社、回答率48.1%、調査開始2002年5月)

2011年9月の動向 : 回復局面

 2011年9月の景気動向指数(景気DI:0〜100、50が判断の分かれ目)は前月比0.3ポイント増の35.5となり、2カ月ぶりに改善した。
 震災から半年が経過し、自動車関連をはじめとして企業の生産活動は緩やかな復調を続けた。復興需要も増加してきたことで、『東北』が調査開始以来、初めて全国第1位に上昇するなど被災地域では改善傾向が顕著となっている。
 しかし、欧米景気の減速とそれによる円高の定着で輸出環境は厳しさが続いた。個人消費も脆弱なことから、震災後の生産回復、増産への動きは鈍っており、物流にもやや停滞感がみられる。増大の続く復興需要も、景気全体を底上げするには至ってない。国内景気は緩やかな回復基調を維持しているものの、輸出環境の悪化と内需の停滞で回復力が弱まっている。

1) 復興需要により『東北』が初の全国第1位、県別でも「宮城」が第1位、「福島」が第3位

2) 輸出環境の悪化で企業の生産や出荷の回復が伸び悩む、内需も停滞



今後の見通し:踊り場局面に入る可能性

 国内では復興需要の拡大が見込まれる。また、節電や省エネ意識の定着が人々の新しい生活スタイルを生みだすなかで、新商品やサービスを創出する動きは続いており、これらが家計の消費喚起や企業の収益底上げにつながることが期待される。
 しかし、欧米の景気動向は不透明であり、国内では円高やエネルギー・貿易問題などによる国際競争力の低下と産業空洞化の進行が懸念される。雇用不安の増幅は避けられず、復興や財政再建に向けて企業、家計ともに今後の負担増が必至とみられるなか、個人消費や設備投資活動の力強い回復も期待できない。
 景気予測DI は「1カ月後」(35.8、当月比0.3ポイント増)、「3カ月後」(35.3、同0.2ポイント減)、「6カ月後」(36.6、同1.1ポイント増)となった。国内景気は一部で復興需要がけん引するものの、内需の回復力低下や外需の弱含みによって、踊り場局面に入る可能性がある。



※1:網掛けなしは改善、黄色の網掛けは横ばい、青色の網掛けは悪化を示す
※2:景気予測DIは、ARIMAモデルに経済統計を加えたstructural ARIMAモデルで分析

業界別:『製造』は改善幅小さく、『小売』は6カ月ぶりに悪化



※網掛けなしは前月比改善または増加、黄色の網掛けは前月比横ばい、青色の網掛けは前月比悪化または減少を示す

規模別:「大企業」「中小企業」「小規模企業」いずれも2カ月ぶりに改善



※網掛けなしは前月比改善または増加、黄色の網掛けは前月比横ばい、青色の網掛けは前月比悪化または減少を示す

地域別:復興需要の増加により、『東北』が全国10地域中で初の第1位に上昇





※網掛けなしは前月比改善または増加、黄色の網掛けは前月比横ばい、青色の網掛けは前月比悪化または減少を示す

業界別の景況感「現在」(2011年9月調査分)


業界別の景況感「先行き」(2011年9月調査分)


調査先企業の属性

1) 調査対象2万2,909社、有効回答企業1万1,028社、回答率48.1%




2) 調査事項

3) 調査時期・方法

2011年9月16日〜 30日(インターネット調査)

景気DIについて

■TDB景気動向調査の目的および調査項目

 全国企業の景気判断を総合した指標。国内景気の実態把握を主目的として、2002年5月から調査を行っており、景気判断や企業収益、設備投資意欲、雇用環境など、企業活動全般に関する項目について、全国2 万社以上を対象に実施している月次の統計調査(ビジネス・サーベイ)である。

■調査先企業の選定

 全国全業種、全規模を対象とし、調査協力の承諾が得られた企業を調査先としている。

■DI算出方法

 DI(ディフュージョン・インデックス〈Diffusion Index〉)は、企業による7段階の判断に、それぞれ下表カッコ内の点数を与え、これらを各回答区分の構成比(%)に乗じて算出している。


 50を境にそれより上であれば「良い」超過、下であれば「悪い」超過を意味し、50が判断の分かれ目となる。なお、小数点第2位を四捨五入している。また、DIの算出においては、企業規模の大小に 基づくウェイト付けは行っておらず、「1社1票」の単純平均の形をとっている。

■企業規模区分

 企業の多様性が増すなか、資本金や従業員数だけでは計りきれない実態の把握を目的に、中小企業基本法に準拠するとともに、全国売上高ランキングデータを加え、下記のとおり区分している。


注1:中小企業基本法で小規模企業を除く中小企業に分類される企業のなかで、業種別の全国売上高ランキングが上位3%の企業を大企業として区分
注2:中小企業基本法で中小企業に分類されない企業のなかで、業種別の全国売上高ランキングが下位50%の企業を中小企業として区分
注3:上記の業種別の全国売上高ランキングは、TDB産業分類(1,359業種)によるランキング

■景気予測DI

 景気DIの先行きを予測する指標。ARIMAモデルに、経済統計やTDB景気動向調査の「売り上げDI」、「設備投資意欲DI」、「先行き見通しDI」などを加えたstructural ARIMAモデルで分析し、景気予測DIを算出している。

【問い合わせ先】株式会社帝国データバンク 産業調査部
Tel:03-5775-3163
e-mail:keiki@mail.tdb.co.jp

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