TDB景気動向調査(全国)

- 2011年10月調査 -

 

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2011年11月4日
株式会社帝国データバンク 産業調査部

景気DIは36.1、2カ月連続で改善し、国内景気は回復基調を持続

〜復興需要で『東北』の首位続くも、ほかに積極的な押し上げ材料なく、国内景気は力強さに欠ける〜

(調査対象2万2,924社、有効回答1万746社、回答率46.9%、調査開始2002年5月)

2011年10月の動向 : 回復局面

 2011年10月の景気動向指数(景気DI:0〜100、50が判断の分かれ目)は前月比0.6ポイント増の36.1となり、2カ月連続で改善した。
 企業の生産活動は緩やかな回復が続き、個人消費も生活必需品や秋冬物需要などが比較的堅調であった。また、復興需要によって『東北』は全国10地域中、2カ月連続で第 1位となるなど被災地域の改善が続いた。
 しかし、円高の進行により輸出環境は厳しさを増し、タイの洪水被害による生産活動への悪影響も加わったことで、『製造』の改善は小幅にとどまった。『小売』や『サービス』も改善はまだらで全体の持続的な底上げには至らなかった。国内景気は回復基調を維持しているが、復興需要のほかに積極的な押し上げ材料はなく、力強さに欠ける局面が続いている。

1) 復興需要により『東北』が2カ月連続で第1位、県別でも「宮城」が第1位、「福島」が第4位

2) 円高やタイの洪水被害などで、生産活動の回復は緩やかなものにとどまる

3) 積極的な押し上げ材料はなく、内需全体の持続的な底上げに至らず



今後の見通し:踊り場局面に入る可能性も

 復興需要の増大が続くほか、住宅エコポイントの再開や住宅金融支援機構における金利引き下げ幅再拡充など、政府では追加の政策支援が検討されている。また、震災により抑制されてきた消費マインドも徐々に和らいでいくことが期待される。
 しかし、歴史的な円高水準が早期に是正される見込みは薄く、輸出競争力の低下による事業の縮小や海外シフトの加速、雇用・所得環境の悪化などが懸念される。エネルギ ーの安定供給や貿易問題の進展に向けた道筋も不透明ななかで、復興や財政再建のための負担増は家計や企業に重くのしかかっていくとみられる。
 景気予測DIは「1カ月後」(37.0、当月比0.9ポイント増)、「3カ月後」(36.4、同0.3ポイント増)、「6カ月後」(38.1、同2.0ポイント増)となった。復興需要や新たな景気刺激策による底上げ効果は限定的であり、国内景気は内外需とも閉塞感が拭えず、踊り場局面に入る可能性もある。



※1:網掛けなしは改善、黄色の網掛けは横ばい、青色の網掛けは悪化を示す
※2:景気予測DIは、ARIMAモデルに経済統計を加えたstructural ARIMAモデルで分析

業界別:『製造』は改善基調を持続するも、自動車や家電関連は悪化



※網掛けなしは前月比改善または増加、黄色の網掛けは前月比横ばい、青色の網掛けは前月比悪化または減少を示す

規模別:「大企業」「中小企業」「小規模企業」いずれも2カ月連続で改善



※網掛けなしは前月比改善または増加、黄色の網掛けは前月比横ばい、青色の網掛けは前月比悪化または減少を示す

地域別:復興需要の増加により、『東北』が全国10地域中、2カ月連続で第1位





※網掛けなしは前月比改善または増加、黄色の網掛けは前月比横ばい、青色の網掛けは前月比悪化または減少を示す

業界別の景況感「現在」(2011年10月調査分)


業界別の景況感「先行き」(2011年10月調査分)


調査先企業の属性

1) 調査対象2万2,924社、有効回答企業1万746社、回答率46.9%




2) 調査事項

3) 調査時期・方法

2011年10月19日〜31日(インターネット調査)

景気DIについて

■TDB景気動向調査の目的および調査項目

 全国企業の景気判断を総合した指標。国内景気の実態把握を主目的として、2002年5月から調査を行っており、景気判断や企業収益、設備投資意欲、雇用環境など、企業活動全般に関する項目について、全国2 万社以上を対象に実施している月次の統計調査(ビジネス・サーベイ)である。

■調査先企業の選定

 全国全業種、全規模を対象とし、調査協力の承諾が得られた企業を調査先としている。

■DI算出方法

 DI(ディフュージョン・インデックス〈Diffusion Index〉)は、企業による7段階の判断に、それぞれ下表カッコ内の点数を与え、これらを各回答区分の構成比(%)に乗じて算出している。


 50を境にそれより上であれば「良い」超過、下であれば「悪い」超過を意味し、50が判断の分かれ目となる。なお、小数点第2位を四捨五入している。また、DIの算出においては、企業規模の大小に 基づくウェイト付けは行っておらず、「1社1票」の単純平均の形をとっている。

■企業規模区分

 企業の多様性が増すなか、資本金や従業員数だけでは計りきれない実態の把握を目的に、中小企業基本法に準拠するとともに、全国売上高ランキングデータを加え、下記のとおり区分している。


注1:中小企業基本法で小規模企業を除く中小企業に分類される企業のなかで、業種別の全国売上高ランキングが上位3%の企業を大企業として区分
注2:中小企業基本法で中小企業に分類されない企業のなかで、業種別の全国売上高ランキングが下位50%の企業を中小企業として区分
注3:上記の業種別の全国売上高ランキングは、TDB産業分類(1,359業種)によるランキング

■景気予測DI

 景気DIの先行きを予測する指標。ARIMAモデルに、経済統計やTDB景気動向調査の「売り上げDI」、「設備投資意欲DI」、「先行き見通しDI」などを加えたstructural ARIMAモデルで分析し、景気予測DIを算出している。

【問い合わせ先】株式会社帝国データバンク 産業調査部
Tel:03-5775-3163
e-mail:keiki@mail.tdb.co.jp

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