TDB景気動向調査(全国)

- 2011年11月調査 -

 

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2011年12月5日
株式会社帝国データバンク 産業調査部

景気DIは35.5、内外需とも弱く、国内景気は踊り場局面に

〜前月比0.6ポイント減と3カ月ぶりに悪化、円高やタイの洪水被害などがこれまでの回復に水を差す〜

(調査対象2万3,170社、有効回答1万695社、回答率46.2%、調査開始2002年5月)

2011年11月の動向 : 踊り場局面

 2011年11月の景気動向指数(景気DI:0〜100、50が判断の分かれ目)は前月比0.6ポイント減の35.5となり、3カ月ぶりに悪化した。
 震災から8カ月が経過し、企業の生産活動は回復傾向にあったものの、個人消費が停滞するなかで、円高の長期化やタイの洪水被害の影響拡大、不安定な欧米の景気動向などが国内景気の緩やかな回復に水を差すかたちとなった。
 ただ、復興需要の増加により『東北』は全国10地域中、3カ月連続で第1位となった。特に、「宮城」など被災県の回復傾向が続いており、なかでも建設業の回復が著しい。しかし、これらが国内景気全体を底上げするまでには至っておらず、全国の業界別でみても10業界中、『製造』や『小売』など7業界が悪化した。国内景気は内外需とも弱く、踊り場局面に入っている。

1) 円高や欧州危機の拡大、タイの洪水被害などが、企業収益を下押し

2) 雇用や所得の低迷続き、個人消費は停滞傾向に

3) 復興需要により『東北』が3カ月連続で第1 位、県別では「宮城」が4カ月連続で第1位



今後の見通し:踊り場局面

 今後も復興需要の増大が見込まれ、景気回復のための追加の政策支援も検討されている。冬の節電対策に向けた製品やサービスの投入なども歳末商戦を盛り上げ、内需の底上げに寄与することが期待される。
 しかし、欧州の金融不安に収束の見通しは立っておらず、米国や新興国などの景気減速も懸念される。企業の輸出環境が早期に改善される兆しはなく、産業空洞化や雇用の低迷などに拍車がかかる恐れも強い。エネルギーの安定供給や貿易問題、税制・社会保障改革などの行方も依然として不透明である。
 景気予測DIは「1カ月後」(36.0、当月比0.5ポイント増)、「3カ月後」(36.0、同0.5ポイント増)、「6カ月後」(37.3、同1.8ポイント増)となった。国内景気は復興需要による下支えが期待されるものの、内外需とも閉塞感を強めており、踊り場局面が長引く可能性がある。



※1:網掛けなしは改善、黄色の網掛けは横ばい、青色の網掛けは悪化を示す
※2:景気予測DIは、ARIMAモデルに経済統計を加えたstructural ARIMAモデルで分析

業界別:「輸送用機械・器具製造」は2カ月連続減、全51業種で最大の悪化幅に



※網掛けなしは前月比改善または増加、黄色の網掛けは前月比横ばい、青色の網掛けは前月比悪化または減少を示す

規模別:「大企業」「中小企業」「小規模企業」いずれも3カ月ぶりに悪化



※網掛けなしは前月比改善または増加、黄色の網掛けは前月比横ばい、青色の網掛けは前月比悪化または減少を示す

地域別:復興需要の増加により『東北』が全国10地域中、3カ月連続で第1位





※網掛けなしは前月比改善または増加、黄色の網掛けは前月比横ばい、青色の網掛けは前月比悪化または減少を示す

業界別の景況感「現在」(2011年11月調査分)


業界別の景況感「先行き」(2011年11月調査分)


調査先企業の属性

1) 調査対象(2万3,170社、有効回答企業1万695社、回答率46.2%)




2) 調査事項

3) 調査時期・方法

2011年11月17日〜30日(インターネット調査)

景気DIについて

■TDB景気動向調査の目的および調査項目

 全国企業の景気判断を総合した指標。国内景気の実態把握を主目的として、2002年5月から調査を行っており、景気判断や企業収益、設備投資意欲、雇用環境など、企業活動全般に関する項目について、全国2 万社以上を対象に実施している月次の統計調査(ビジネス・サーベイ)である。

■調査先企業の選定

 全国全業種、全規模を対象とし、調査協力の承諾が得られた企業を調査先としている。

■DI算出方法

 DI(ディフュージョン・インデックス〈Diffusion Index〉)は、企業による7段階の判断に、それぞれ下表カッコ内の点数を与え、これらを各回答区分の構成比(%)に乗じて算出している。


 50を境にそれより上であれば「良い」超過、下であれば「悪い」超過を意味し、50が判断の分かれ目となる。なお、小数点第2位を四捨五入している。また、DIの算出においては、企業規模の大小に 基づくウェイト付けは行っておらず、「1社1票」の単純平均の形をとっている。

■企業規模区分

 企業の多様性が増すなか、資本金や従業員数だけでは計りきれない実態の把握を目的に、中小企業基本法に準拠するとともに、全国売上高ランキングデータを加え、下記のとおり区分している。


注1:中小企業基本法で小規模企業を除く中小企業に分類される企業のなかで、業種別の全国売上高ランキングが上位3%の企業を大企業として区分
注2:中小企業基本法で中小企業に分類されない企業のなかで、業種別の全国売上高ランキングが下位50%の企業を中小企業として区分
注3:上記の業種別の全国売上高ランキングは、TDB産業分類(1,359業種)によるランキング

■景気予測DI

 景気DIの先行きを予測する指標。ARIMAモデルに、経済統計やTDB景気動向調査の「売り上げDI」、「設備投資意欲DI」、「先行き見通しDI」などを加えたstructural ARIMAモデルで分析し、景気予測DIを算出している。

【問い合わせ先】株式会社帝国データバンク 産業調査部
Tel:03-5775-3163
e-mail:keiki@mail.tdb.co.jp

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